第20話 か、可愛い!!



チュンチュンチュン……


「ふわああぁぁ」


「「「おはようございますレオン様!……ってもう起きてましたな」


「おはよう。朝食用意して」


「「「了解しました!」」」





ーーーーー




ご飯食べた!歯を磨いた!薬品γ飲んだ!よし大丈夫だな。


「じゃあ行ってくる」


「「「行ってらっしゃいませ!」」」


今日は身体強化を発動しながら商店街行こっかな。


「おはようレオ―――グチュファァ!?」


なんかメスのイノシシが突進してきたがまぁいいだろう。


最近、アイリーンが突進をしてくる。ホントに勘弁してほしい。


「昨日より痛い……」


あれ〜?昨日と威力は同じしたはずなんだがな?


…………やっべ、身体強化かけたんだった。


「……済まないな。身体強化をかけていた」


「ゲホゲホ、私も身体強化かけていたんだけどな……」


まぁ、年期が違うからな。俺は一歳頃から習っていたし。


「今日はレオンについていっていいか?」


まぁ、こんな美少女に言われたら答えは決まっているだろう。



「答えは勿論…………………却下だ。じゃあな」


俺は全力で身体強化をかけて逃げた。


「待て〜!」


ふっ、まだ五歳のお前が鬼ごっこで俺にかなうわけ無いだろう?(五歳の一言)





ーーーーー





「…………って事があったんだよ」


「ガッハッハッ!そりゃあ災難だったな!俺も子供を相手にするのは苦手なんだよな」


「いや俺も子供だろ」


「そうだけど……なんかお前と話していたら二十歳ぐらいの大人と話している感じがするんだよな〜」


ギクッ!……流石商業キルドマスターの勘は伊達じゃないな…………


そんな他愛のない話をしていると、つい最近聞いた事がある罵声が飛んでいた。



「や、やめてください……」


「なんだよお前、この俺様に口答えするってんのか?」


「ふっ、そんなボロいフード被って、お前んち相当貧乏なんだろうな!」


「お父さん達の事を悪く言わないでください……」


「あ?声が小さくて聞こえないな!」


「まあチビだし仕方がないか」


「ガッハッハッ!」



「またあいつらじゃねぇか……」


昨日、アイリーンにボコされた奴らじゃないか。昨日の事でむしゃくしゃしてんのか?


「おっちゃん。止めてくるよ」


「おう!今度は少女を殴らないようにな」


殴るわけ無いだろう!俺は生まれてこの方女子を殴ったことは無いぞ!

……多分。


あれはイノシシだ……あれはイノシシなんだ……


周りにアイリーンがいない事を確認して……


「お前ら、また懲りずに人いじめてんのか?見苦しいからやめとけ」


「ああん?誰だお前?」


ん?もう忘れているのか?


「こ、こいつあれですよ!昨日の女を一発で倒したヤツ!」


おお、取り巻きAは覚えていたか。


「ほ、本当か!?か、帰るぞお前ら!」


すぐ帰るとかビビリすぎだろ。もう一悶着あると思ったんだが。


骨がない奴だな……


「君、大丈夫?」


「は、ハイ。ありがとうございます」


そして彼女はフードを取った





か、可愛い!!!!


「さっきのでその服汚れてしまっていたし、一緒に買いに行かない?」


「いいんですか!行きます!」



よっしゃぁぁ!!

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