第3話 最悪の女神
とある王宮の一室……
「お、俺はどうすれば…」
「そこで待ってろ!」
いや〜、まいったな。異世界転移?は嬉しいけど弟と、しかもこんなシリアスな場面だなんて…………………
もしかして僕ら、何かやっちゃいました?
うん。別に俺の魔法が規格外なわけではないから安心しろ。自分。
しっかし、結構豪華な作りをしているなぁ。
天井にはシャンデリア。
目の前には王が座るのかって言うぐらい豪華な椅子。
………………え、本当に僕ら、何かやっちゃった?
「兄さん、僕達大丈夫かな?…………あと、兄さんはどうスキルを振った?」
「大丈夫さ。……多分どうにかな………ちょっと待て、今お前スキルって言ったか?」
スキルってあのスキル?
ゲームや異世界とかでよくみるあのスキル?
マジでどういうこと?
「え、兄さんもか――――ッ!!」
弟が話をしとうとしたしゅんかん、偉そうな男が叫んだ。
「皆、女神様が来たぞ!頭を下げろ!」
女神?女神ってこんな地上にいるの?
いや、ここが地上じゃない説もあるけど。
「皆さん、どうしたんですか?」
う〜ん………50点。
まず顔、これは女神っぽい。神々しさ、これは思ったよりない。特に胸!女神は巨乳と氷河期から決まっておるのだ!あいつは板だな。
「それが、聖獣を召喚しようとしていたら何故か人間が出てきてしまって………」
「う〜ん、なぜでしょう?……まあとりあえず”ステータス”を見たらわかるでしょう。わかりやすいように魔法絵硬板を使ってやりましょうか」
え!ステータスあんの!異世界っぽいやつ来たぁぁぁぁぁ!……って、魔法絵硬板てなに?…………ああ、今手下の人たちが頑張って持ってきているクソでかいテレビみたいなやつね。
「まずそこの小さい方から」
小さい?
自慢ではないが、自分の身長は180cm以上ある。
そしたら小さい方は…………
何言ってんだこの糞女神!弟は小さくないやい!
ただ少し成長が他の人より遅いだけだ!
「この魔法水晶に手をかざしてください」
「は、はい」
さて、弟のステータスはどんなものかな?(急に真面目)
「普通の大人のステータスはだいたい100です。」
へーそうなんだ。
ま、弟ならその二倍……いや、三倍になっててもおかしくないでしょ。
「でました!」
名前
種族 人族
レベル 1
職業 剣士1 魔法使い1
HP 700
MP 500
筋力 850
耐久 700
魔力 1250
速さ 500
知力 400
精神力 600
1
スキル
剣術 1
火魔法 2
水魔法 1
風魔法 1
土魔法 1
時空魔法 1
称号
………………えっと、大人の平均が100てことは…………すげー!うちの弟やべー!
しかも時空魔法だなんて強そうな魔法を手に入れて。素晴らしい!
もうこれから弟に足向けて寝れんわ
「まあ、レベル1でこれほどのステータスとは!………でも聖獣とは表示されませんね〜。……さて、次は大きい方。魔法水晶に手をかざしてください」
さーて俺のステータスはどれほどすごいかな〜。
「でました!」
名前
種族 人族
レベル 1
職業
HP 100
MP 100
筋力 100
耐久 100
魔力 100
速さ 100
知力 100
精神力 5000
1
スキル
称号
「え、」
俺のステータス貧相すぎじゃない?あと精神力おかしいだろ!その多さを他のステータスに分けてやれよ!
「兄さんはステータスポイントを全部精神力に使ったのかい!?」
弟よ、ステータスポイントとは何なのだ?
「兄の方はこの程度のステータスでしたか………いくら精神力が高くても意味ありませんからね」
う〜ん?なんか雲行きが怪しくなってきたぞ?
………俺は生まれつき耳がいいから聞こえてしまった。
「まさか兄の方が出来損ないだったとは…………まあいい、出来損ないには出来損ないなりの使い道があるから大丈夫。ぜひ餌になってもらいましょう」
俺は不思議に思った。偶然で俺達を呼んでしまったらそこまでがっかりすることはない、ステータスの測定もそうだ。いくらなんでも用意が早すぎる。
………でももし、これが偶然ではないとしたら?俺はそんなことを考えてしまった。
「さて皆さん、隣の部屋に行きましょうか。」
………今からなにかが起きるようだ。
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