あとがき

先ずは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

言い訳みたいになっちゃうのイヤだったんで、あとがきは書かないって、近況ノートに書いてたんですが、やっぱりちょっと言い訳させていただきます(笑)


賛否別れるラストシーンでしたね。

せっかく最後まで読んで頂いて『えーー』ってなった方ごめんなさい。

僕は、潔葉と春風には最後までけんかさせたかったんです。

これまで潔葉を書いて来て、どうしても潔葉が素直に春風の元へ行くという画は浮かびませんでした。

なので、冷却期間を持たせなければなりませんでした。

会えない時間は自分の気持ちと向き合う時間です。

その期間に、もし春風がしつこく連絡していたとしたら、潔葉はどんどん逃げて行ったはずなんですよね。

潔葉はそういう子なんですよ。


妊娠がわかって、それでも一人でも産む、という風に考えてしまう、ちょっと卑屈な部分もあります。

潔葉を完全に春風に向かわせるには、『嫉妬』が必要でした。

いわゆるかませ犬ですね。

それが恵梨香とのフェイクニュースです。

『たとえ嘘であっても春風があの人の夫になるだなんて、私はいやよ』

っていう言葉が潔葉の気持ちを全部物語ってるんです。なぜか? その理由は好きだから。全てを自分の物にしないと気が済まないほど好きだからですよね。


最後は力わざでねじ伏せるしかない。

『黙ってついて来い。俺を信じろ』っていう、九州男児みたいなセリフを言わせましたけど、その言葉しかないんですよ。

なぜなら、春風は美容師だからです。サロンの中でも責任ある立場でした。

店長の次のポジションなので。

なので、自分が関わった事案に対して対処しなくてはいけなかった。女の都合よくばかり動くわけにはいかなかったんですよね。


冒頭でも書いてますが『付き合っちゃいけない3B男』。春風はそのお手本とまでは言いませんが、普通のサラリーマンとはわけが違います。

男性美容師と付き合う女性は、けっこう覚悟がいると思います。

作中で、潔葉自身も確か言ってたと思うんですけど、『美容師はもうこりごり』って。

女性相手の仕事なので、どうしても女性に優しいです。

職業柄、優しくしてしまうんですね。

もちろん、誰彼構わず好きだの愛してるだのは言いませんが。

春風はそんな典型的な男性美容師です。

絶対に束縛は許されない。

なので、二人の人生のスタートには、波乱を含ませました。

お互いに『愛』があれば、不随するしがらみなんて、今は大きな問題に思えるけど、時が過ぎればちっぽけな事になっていくはずです。


訳ありの二人には今後もたくさんの試練が待ってるんだと思います。『そん時はそん時』って割り切って進んで行くしかない、って思いませんか?(笑)


いろいろとこうやって書いてみると、言葉が足りなかったなと反省しています。

『皆まで言うな』と言うのが小説だと教わりましたが、言葉が足らず伝わらないのは罪でしたね。


これから推敲に入ります。よりクリアに物語が楽しめるよう努めたいと思います。


最後まで応援して頂いて、たくさんのご意見、ご感想ありがとうございました。

全てが僕の糧になります^^

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