第6話 砕けた槍の先に

1559年6月20日午後 パリ 祝賀の馬上槍試合 


仏蘭西の王女とスペイン王の婚姻

仏蘭西のヴァロア朝の王女 王、アンリ二世の妹


スペイン王であり当時の神聖ローマ皇帝の婚姻フェリペ二世

まだ血の絶える事ない 繁栄の中にいるスペイン系ハプスブルグ


国同士の安寧の為、政治的な結びつき

長年の戦争への一応の終止符のはずだった。


祝祭のような賑わいの中で

前日、その前の日の槍試合も問題などなかった。


槍の穂先はただの棒‥


だがそれが勢いで砕け散り、兜で守られたはずの顔面 僅かな隙間へと突き刺さる

悲鳴、それに血飛沫‥


甥たる獅子 フランス王 アンリ二世の顔に



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る