第11話後ろの空を見上げたハルの恋
振り返る。奇妙な形をした、おかしなお菓子。
犯してはいけない心。
聖なる、峠を越えたあたりで、ふっと、空を振り返る。
春模様。
きざしている、美しいほくろ。
吸い込まれる。君のその、ブラック、愛、ゆえに、微笑むその口元に添えられたコスモス。
ハートが、溶ける。空には、時計がある。まるで劇画のダリ。
超越、健康、美貌そして、野望。
大きな十字架。小さな青く、うすももいろの、罪。
ただ笑い。
転げる、転がる、ダルマになる。
ころころころ、ハートも転げまわる、ダルマと競争。
下り坂から上り坂、ハートの道は、ブルーな、吐息、小首をかしげる君の横顔。
それはピカソ。眠る女、その顔に、カラフルな音が鳴る。
シャワーのような、ホワイト・ストライプス。ジャック・ジャック・ザクザクいくぜギターリフ。
後ろを見上げたハルは、帽子を押さえて、風を待つ。
飛ぶ。
ぐるぐる回る、黄金とブラック・ハート。
タイトに決めたスタイリッシュなギター。
微笑。
草原でアンプもつながず、風に乗る。
ギターとドラム、それから、君は誰?
永遠の乙女が、君と重なる。
愛してる。その言葉が、真実を持って響くとき、ハートの鍵で扉が開く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます