第6話 +2

「ルークや。昨日木刀を二本使って強化していたじゃろ。昨日追加で数本買ってきているから今、合成してみてはどうじゃ」


じいちゃんから二本の木刀を受け取ると、自分の部屋まで走って木刀を取ってきた。


昨日強化した木刀と何の強化もしていない木刀を合成したが木刀には何の変化も見られなかった。ボードも現れなかったためちゃんと合成できているかもわからない。


「じいちゃん。木刀はなくなったけれど僕にはこの木刀が強化されたかどうかが分からないんだ。ちょっと鑑定で見てくれないかな?」


「確かに昨日と変わっておらんのぅ。合成していない物どうしじゃとどうなのじゃ?」


「ちょっとやってみるよ」


合成していない木刀を二本合成すると先程と同じく一本の木刀になったが今度はボードが現れた。



木刀+1

頑丈▲

加重▲

切れ味▲



「今度はちゃんとできたよ。今日も頑丈を強化してみるね」



木刀+1

頑丈+1

加重

切れ味



「じいちゃん。今度は確認できる?」


「おう。ちゃんと昨日と同じ結果になっとるぞ。それで強化したどうしを合成したらどうなるのじゃ?」


「うーん。分からないけれどさっきみたいになくなっちゃうともったいなくない?」


「木刀程度なら何本でも買ってやるぞ。それよりも結果が気にならんか?」


「なる。じゃあやってみるよ」



木刀+2

頑丈+1▲

加重▲

切れ味▲



「ボードが出てきたから強化できたと思うよ。今回も頑丈を強化してみるね」



木刀+2

頑丈+2

加重

切れ味



「儂にも確認できたわい。それにしても不思議な力じゃな。今まで道具を強化する能力なんぞ出会ったことなどないぞ」


「そうなんだ。これが合成の真価なのかな?」


「おっ。難しい言葉を使うようになったの。それはともかくルークの神技のレベルはまだ低い。これ以上のことができるようになるはずじゃ。そのためには一層努力しなければいかんぞ」


「分かったよ。じいちゃん」


「みなさん。ご飯ですよー」


その時、クリスさんから朝食が完成したとお呼びがかかる。俺はじいちゃんと一緒に食堂へと向かった。


朝ごはんを食べ終わると、早速修繕作業に入る。もう慣れたもので後の課題は屋根の上の修繕くらいであろう。今日も張り切っていると執事のセバスさんがやってきた。


「坊ちゃん。申し訳ありませんが修繕の手を少し緩めていただけないでしょうか。木材を運んでいた馬車が魔物に襲われたらしく新しい木材が届かないようなのです。旦那様には私から伝えておきますので少しペースを落とすようにお願いします」


今まで修繕しかしてこなかった俺は急に暇になってしまった。

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