第31話⁂ホイットニー妃の陰謀⁂
スプリング姫が海底都市にやって来て早いもので、もう半年が経とうとしている。
ところで、地上のフラワーフェアリー星ではスプリング姫が居なくなって、大騒動になっているのか?
実は…ホイットニー妃と二人の姫が、スプリング姫を夜の内に泉に投げ込んだ事を隠し通して「スプリング姫は亡くなったオードリ妃の母である、おばあ様のところに出掛けている」と噓を付いていた。
だからケビン王も安心していたのだが、ケビン王が亡くなった今、大切な王様継承問題が勃発、いつまでも隠し通せるものではない。
こうして、地上のフラワーフェアリー星では、スプリング姫が行方知れずになっててんやわんやの大騒ぎになってしまった。
王様であるケビン王がとんだ醜態、バイ○グラだけを残して旅立ったのは数日前の事。日に日にスプリング姫を王にとの声が高まっている。
それでも…ケビン王が、殺害された実態が無いのに次期王選出とは気が早すぎる気もするが……。王を真剣に捜しているのだろうか?
それがどうも……ホイットニー妃が自分が王になりたいばかりに、とんだ噓をついている。
実は…物的証拠バイ○グラを調べたところ、宇宙一の超絶倫星である〈スタンド星〉から取り寄せていた事が判明。
更に調べで分かった事だが、〈スタンド星〉は読んで字の如く〈立つ星〉なので、けた外れの〈風俗星〉らしいのだ。
どこもかしこも星中風俗店だらけ、そこで夫であるケビン王の所持品を片っ端から調べ上げた。
すると…妻のホイットニー妃に隠れて度々〈スタンド星〉に風俗豪遊旅行出掛けていた事が判明。何故分かったかって?
それが……王様とも有ろう者が何ともセコイ事、ポイントカ-ドをしっかりため込んでいた。それだけポイントカ-ドの分も多く通いたい。色恋に糸目を付けずに通いたいという事なのだ。
(全く――ッ!イ○ポのくせして!)
こうして動かぬ証拠を警察に突き付けたホイットニー妃。
「王様は、度々〈スタンド星〉に豪遊旅行に出掛けているご様子、だからきっと王様は今現在〈スタンド星〉で風俗三昧でしょう。全くけしからん王様ですこと。あんな王様の為にワザワザ経費を使って〈スタンド星〉に行くなど言語道断、どれだけの経費が掛かる事やら、だから帰って来るまで待ちましょう」
「それはそうです。いくら、この国の王の一大事と言っても、こんなポイントカ-ドが見つかって、更には王様の最後の目撃者マリリンさまがおっしゃっていた、お風呂の後に消えたという事は、風呂に浸かりスッカリいい気分になり、バイ○グラを吞もうとして落としてしまい、それがお風呂に落ちていたのでしょう。その足で〈スタンド星〉に発たれたに違いありませんね?動かぬ証拠、特殊なバイ○グラも見付かっていますし……きっと…〈スタンド星〉に立たれたに違いありません」
こうして王様の死の真相は、うやむやになり一年が過ぎて国民の記憶から忘れ去られていった。
◆▽◆
アダム王子と、スプリング姫と、メアリ姫の恋模様はどうなるのだろうか?
ある日の事三人での話し合いが持たれた。
はっきりしないアダム王子に、業を煮やしたメアリ-姫が、強い口調でアダム王子に詰め寄っている。
「アダム王子当然私との結婚をお望みですよね?何と言っても十数年来の、いいなずけですから、ハッキリ!スプリング姫に行ってください。僕はメアリ-姫と結婚すると」
「あら~おっしゃいますわね?メアリ-姫、私はアダム王子から『僕はスプリング姫に、この海底都市にずっといて欲しい。当然……異性としてず~っといて欲しいんだよ!』と告白めいたお言葉を頂戴しておりましてよ。あなたは、いいなずけと言われているけど、それは親が勝手に決めた事で、今はアダム王子の御両親もあまり乗り気では無いご様子。アダム王子ハッキリして下さい」
「ボボボー僕は……どうも…その……あの…」
「ハッキリして下さい」
メアリ-姫とスプリング姫がアダム王子に詰め寄っている。
「ボボボー僕は……僕は…スプリング姫と結婚したい」
「ウウウウッ(´;ω;`)ウッ…ワァワァ~~ン😭ワァワァ~~ン😭」
メアリ-姫は延々と泣き続けた。
こうして、アダム王子は自分の気持ちを両親に打ち明けた。
チャ-ルズ皇太子とダイアナ妃は、この星一の、それも我々の憧れの地上の、フラワーフェアリー星の継承者と目されているお姫様との結婚に、大乗り気だ。
あれ~?待て待て~?ダイアナ妃は死んだのでは………。
それが……どうも…?
◆▽◆
こうして結婚を承諾して貰おうと一年半ぶりに地上に帰ったスプリング姫。
すると…この国の大臣たちが、何かしら……訳あり気な表情で、一斉にスプリング姫に近付いて来た。
「スプリング姫どうか話を聞いて下さい。ケビン王がどうも豪遊旅行に出掛けて帰って来ないのでホイットニー妃が、王様代行をしているのですが、酷い話が漏れ聞こえて来たのです。フラワーフェアリー星の北部に位置するダーマンには、ホイットニー妃の重要な仕事の拠点が有るのですが、どうも…ホイットニー妃は医学分野に突起した優秀な妃なので、雌雄異体の天才クロ―ンを生み出す研究をしているのですが…その研究は最近は中止して、イケメンクロ―ンを生み出す事ばかりに、お力を注ぎになって、何とも酷い話で『若いイケメンだらけにしたい』そうおっしゃり、高齢者が次から次へと消されていると言うのです。これでは我々大臣もいつ毒ガス室に送り込まれる事やら……お助けください」
「本当に酷い話ですね。私が何とかしなくては……」
アッ!それから……あれだけホイットニー妃の側で重宝がられて、大切にされていた流し目ロバ-トが、最近プッツリと姿を見掛けなくなった。
これは大変一体どこに消えたのか?
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