第14話 保護者になる


今日も塩と胡椒とも、ボチボチ売れたな。

「大体村のみんなに行き渡ったかな」

「料理を教えてもらえば、まだまだ売れるわよ」


俺は何処かの調味料会社か!

「もうすぐ野菜商店が来るわよ、トマトだっけ有ると良いわね」

「トマトか、そうだよな探していたからな! 楽しみだ」


今日は商売終わり宿の中に入って、テーブルでお茶を飲んで待っていると、厨房から声をかけられた。


厨房に入ると知らない人がいた、この人が商人かな?


「初めまして野菜を主に売っているダスです」

「ダスさんこんにちは、マーサーといいます」


「トマトでしたっけ こちらの赤い実はトマトゥルと言いまして」

俺は思わず叫んだ!

「原種の名前だぞ、それはよ!」


「マーサーさん、どうかしましたか」

「女将さん俺の国ではトマトゥルは、原種の名前でね、今はトマトと言うのですよ」


「なら良かったよ、新しい料理が出来るはずだな」

「少し切って食べてみましょう」


トマトゥルはやはり、地球のトマトでした!

「本当にどうすれば、異世界と地球の名前が一致するのか?」


階段から、2人が降りて来た。

「あのー」

「ハイハイ、オリビアさんね、今行きます」

「ダスさん色々な野菜置いて行って下さい、では又よろしく」


食堂のテーブルに、みんなで座って話し合いです。


「奴隷解放していただき改めてありがとうございました」

オリビアが言うと。

「ありがとうございました」

フーちゃんが続く。


「では改めておふたりは何故あそこに居たのですか?」

俺の問いかけに、2人は詳しく語ってくれた。


オリビアさんは獣人族の第4女王、フーはオリビアの娘で正式な王女。


最近王が死去したので、お家騒動が起きたとの事。

新王がオリビアさんを再度嫁ぐ事を希望したが拒否した。


信頼していた叔父の宰相の裏切りにより、王妃は奴隷の首輪を嵌められて娘の王女と2人で、牢屋に入れられた。


侍従長やメイドたちの手で、どうにか城から逃げたが、宰相の部下に追いかけられていた。


この国に入ってからはどうにか追ってを巻いて、木の祠に隠れていた。

そして俺と会ったと言う。


「うーんどうするか」

「うーん・・・よしマーサーに丸投げ」

女将さんと店主が考えて出た答えが、それかよ!

「えー何でさ」


「そんなの決まっているわよ! 2人の保・護・者・だ・か・ら・よ」

「はーぁ?」

「それじゃー2人ともマーサーと話し合ってね、マーサー2人に酷いことしない様に」


「ちょっと」

「頑張れよ、青年」

「では、解散しましょう」


テーブルには3人、子連れ見合いかよ!


「改めてマーサーです、とりあえず生活に関しては相談下さいね! 生活用品は俺の方で用意しますので、後は此処の支払いは大丈夫です」


「あのお金の方は「気にしないで下さい、後で2人のサイズ教えて下さいね、用意します。

食事は朝晩は此処で、お風呂は無いのでお湯を貰って下さい。

もし外出するなら一緒に行きますが、何日かはここから出ない様にね、祠迄は追いかけ来るかも知れませんから」

「「分かりました」」


「もうすぐ夕飯なので食べたらお湯を貰って下さい、残りの事はまた明日でお願いします」


そして各部屋にわかれた、今日は精神が疲れた!

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