声優として成り上がりたい(仮題)
咲羽矢
1.プロローグ
都内某所、とあるアニメのオーディション会場にて。
「北野声優事務所所属の長屋千尋です。よろしくおねがいします。」
人間の印象はほとんどが初対面の印象で決まるという。ならば、ここはいい印象をスタッフに抱いてもらえるようにせねば。
「長屋さんですね。では早速ですが、事前にお渡しした台本を一度頭から通してもらえますか。」
俺は、練習してきたとおりに演じた。
「裏切った?先に裏切ったのはお前たち、人間の方だろう!」
うん。練習通りにできている。これなら、役をもらえるかもしれない。
「もっと、怒りの感情を出して演技できる?もっと、ぐわっと……」
結局、俺は監督に望まれた演技ができなかった。これでは、きっと受からない。またか...もう一年は名前ありの主要キャラを演ってない。
――案の定、俺は受からなかった。
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