七人の王様

藤乃宮遊

第1話

 逃げ出したくなっても彼はそこにいた。


 逃げられても彼女はそこにいる。


 世界のすべてが敵になっても自分だけが味方で


 国中の誰からも相手にされなくても僕だけの道を進み


 たとえ宇宙が滅びても私だけが立っている。


 民のために尽くし


 亡骸の上に立っている。

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