第22話 コマ勝負と授業参観と、「そのままでいいんだ!」③
チーム分けをして対戦することにした。
オレとジョー、海とひでのチームだ。
オレはジョーに
「
と、こっそり言った。ジョーは
「いいよ!」
と言った。
「スリー、ツー、ワン! ゴー、シュート‼」
かけ声とともに、みんなで一斉にコマを回した。
ジョーのコマが一番初めにたおれた。
「ちぇっ!
と、ジョーがくやしそうに言った。
ジョーのコマがたおれてから約一秒後に、ひでのコマがたおれた。
ひでも
「
とくやしがった。
最後は、オレと海との勝負だ。
そして、オレのコマは海のコマにぶちあたり、海のコマをぶっとばした!
「よっしゃあ‼」
オレはガッツポーズをした。
オレは実は
オレも最初は
「今度は
ジョーとひでがそう言い合っている。オレは今度は
「さあ、もう一勝負だ! ……海、早来いよ」
ふっとばされたコマを取りに行っていた海に声をかけた。
「……コマ、こわれちゃった……」
海が泣きそうな顔で、さっきふっとんでいったコマを持って来た。
見ると、コマの軸が引っ込むようになってしまっていた。
「あーあ。これはもう回せないね……」
ジョーが悲しそうに言った。
「分かった!」
オレは元気よく言って、持っていたよく回る強いコマを海の手に乗せた。
「これ、あげる! 強いコマだよ! よく回るよ!」
「え? いいの?」
海が心配そうに聞いた。
「いいのいいの。オレ、まだ持っているから」
オレは机の中からコマを出して、みんなに見せた。
「でも、強いコマなんでしょ?」
海は言う。
「うん、だからあげるんだよ。海のコマ、ふっとばしてこわしちゃったの、オレだしさ」
「……ありがと、すーくん!」
「いいよ、じゃ、コマ勝負、しよぜ‼」
「よっしゃ!」
海が笑顔になって、よかった。
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