アライズ

@amens

第1話 生きる星

ただ、何気ないニュースをただ何気なく見た。

その人生が一番良かった。そう、それだけが幸せだ。

ニュースのナレーターは言った。その事に驚いた。

「この世界が緑色の物体に覆われていきます。その物体は大陸を溶かし、オーストラリアが無くなりました。」

たったの一文だ。きっと、冗談だ。他の番組にした。その時だ。

ウィーン。サイレンだ。

「只今、緑色の物体。通称「アライズ」が迫っています。住民の方は直ちに遠いところへ避難してください。」

SFとかファンタジーとか転生とか幽霊とか魔法とか蘇りだとか信じてなかった。

けど、これは信じがたい事実だ。いや、あってはならない真実だ。

だけど俺は、すぐ体が動いて車で逃げた。生まれ育ったこの街とこんなお別れをするとは思わなかった。まもなく、県境だ。そこには、福島県と書かれている。

山形県の街で生まれた俺は、現在35歳初めて大きな災害に襲われた。避難所である一つの張り紙を見つけた。

「アライズを無くしませんか」

これを見たとき、これだ!と思った。日付は21日。

明日だ。

そして、当日。指定の福島病原体・環境研究所に向かった。

「沢山の人が集まってる」

せいぜい40人はいた。そこには、マイクがおいてあった。

そして、影から白い白衣を着た所長が来た。その白衣はちょっと黄ばんでいた。

「えー。今日は沢山の人が集まってくれた。とても感謝する。君たちはもちろん知ってるだろうが、アライズによって北海道がなくなった。どうやらアライズは日本を囲むようにして太平洋にできた。そのアライズを消すのが今回の研究だ。だが、この研究を甘く見てはいけない。アライズを消すということは人の命を握るということだ。そんな簡単に研究員にはならせないぞ。少しでも遅れを取ったら大勢の人が亡くなる。それを分かってでやってもらう。そのためには、知識が必要だ。今から、研究所の広間を使って科学テストを行ってもらう。その中の上位5名が研究員になることを認める。指を咥えてみてるのが嫌ならば、5位以内に入るが良い。人の命を握るというのはこういうことだ。30分後に開始する。スマホ、本など調べるものは今から箱に預けてもらう。待ってる間に頭の中で復習してるといいぞ。それでは、30分後に始める。以上だ。」

テスト…。テスト…。そう頭の中で考えてるうちに30分がたった。

「それでは、移動してもらう。」

そして席についた。

「それでは科学テストを始める。5位以内しかだめということを忘れずに。それでは、開始。」

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