第2話

朝、この時間が好きだ。明け方の冒険者達が押し寄せ、依頼票を吟味し取り合い出て行くのを見送る。


誰も彼もが前向きだ。そんな背を見送る。


あの中には、帰ってこない者もいるだろう。怪我をして引退を余儀なくされる者もいるだろう。


だからこれが最後の見送りになるかもしれない。


私が最後に見る女になるかもしれない。だから笑顔で見送る。


それを思えばこの異様に胸元の開いたシャツに不要なまでの立体感のあるベスト、下着の形がハッキリわかるスカートも男達のために役に立っているのだから

と許すことができる。


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見送りが終わった後、少しばかりの静謐が訪れる。


併設の酒舗でクエスト前に食事をとる者、

休養と決め込み酒を飲む者、

クエストから無事帰還を果たし、打ち上げする者、

皆生きて人生を味わっている。


素敵なことだ。


今日は少し暑くなりそう。ガーターにしてきて正解だ。。。。。


ただ最近、この上々な気分を壊す人間がいる。


毎日では無いが、、、壊滅した隣の街から来た男。


たまたま不在で生き残ったというが、あの男が滅ぼしたと言われても納得できる。。。。。ああっまたあの男の足音が聞こえてきた。


音が大きい訳でも無い、だが重く聞き逃せない。


その男は粗暴か?そんな事は無くそれどころか近年珍しい程の穏やかなやり取りをしてくれる。


じゃあ、何が?と言われると、、、、、怖いのだ。


そんな事を思い出してしまったのは、その件の足音が響いてきたからだろう。


男はカウンターの自分の前に歩いてくる。

ただ歩いてくるだけなのに地獄の中に私を引き摺り込む悪鬼が近づいてくるのを幻視させる。


いつも新人に絡む碌でなし共も静かにしている。


流石冒険者だ。危険を感じるのが上手い。


大体、装備からしておかしい。


珍しい程の大柄な体。軽さを重視せねばいけない冒険者なのに、その体にチェーンメイルを、さらにその上に革鎧を身につけ、鉄兜をかむり、面頬で恐ろしい形相を見せてくる。


その隙間から伺える、腕や脚、首は異様に太く素手で熊を絞め殺せるのでは無いか。


しかも武器も異形な剣を左右の腰に履き、またそれが異様に分厚くでかい。形は剣鉈に似てるが、そんな大きさでも、生易しいものではない気がする。


きっと呪われている。


メインであろうバルディッシュも、あんなもん片腕で軽々と持ち歩くなんて有り得ない。


この前、カウンターに立て掛けやがって、長年私と共に臭い冒険者と距離を取ってくれていたカウンターが逝ってしまった。


弁償はさせたが。いや、してくれたが。


ともかく冒険者では無い。戦争屋か破壊を望む邪教の神官兵士だろう。


あの、ヘルムの奥から覗く目。

感情も無く、自分を死体と同じように見る男と対峙する忍耐の時間がやってきたのだ。


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『クエストの報告と、納品を頼む。Fランク依頼の薬草採取と、その途中、森の奥に2日程行ったところで出くわしたオーク20頭の切り身、ヒレとロース、耳肉。それとオークジェネラル1頭の全身だ』


ーはい、来たわー、コレー


ドカンドカンと男はカウンターに肉塊を置いてくる。


今日の残業が決まった破滅の音が腹の奥まで響いてくる。。。。


「ひいぃっ」オークの耳肉じゃ無い。

そうとは呼ばない。コレは生首だ。


それを21個、目の前に転がされた。


ビビって声も漏らしてしまったが最小限だったから大丈夫だろう。


もっと分厚いパンストにしとけば良かった。

まぁアンモニアの臭いはこの状況ではわからないだろう。

少しだし。


まぁやる事は迅速に。

生憎コイツにいつまでも対峙してる忍耐は持ち合わせて無い。


それにまだ早い時間に下着を汚された復讐もある。


「では、報酬をお支払いさせて頂きます。Fランク薬草採取2,000en、遭遇戦によるオーク肉20万en、オークジェネラル各部位、報酬10万enになります。討伐報酬は依頼を受けてないので、、、、」


『かまわん、偶発戦だからな、仕方ない、ではコレで失礼する』


「あっお待ちください、少しお話しがあります。」


ー呼び止めなきゃいけない、業腹であるが、コレも仕事であるー


『?』


男が振り返ったので、一歩離れてくれたのを感謝しながら、伝えるべき事を伝える。


「ギルドにはランキングがあります。

それは冒険者の安全、繁栄発展。

ひいてはギルドの存続に大きく寄与しております。

決して軽視して良いものではありません。」


『ああ』


男はそんな事は当然、理解しているという様に頷く。


ムカつく。


「冒険者様は現在、何ランクですか?」


男は私を凍らせる様な冷たい目で言い放つ。


『Fカッp、、Dだ。』

(いや、やっぱFだ。寄せてあげずのF。何てこった、これがfantasyのF)


「?、冒険者様は現在Dランクです。

オークの討伐はCランクパーティで

ジェネラルを含む上位個体の存在が認められる集団の

討伐はBランクパーティで許されます」


「今回は偶発的な遭遇戦だというので

採取部位に応じて報酬を支払いしますが、

今後、この様なことを認めると、

真似をする者を規制する事が出来得なくなります。」


「また、2日も森の奥に薬草採取で行くとかあり得ません。

、、、ですから、、、、」


「適正なランクを取得してください、早急に」


自分のランクを覚えて無いのか興味が無いのか、

あり得ない間違いを口にした男に呆れながらもギルドの義務を果たす様、

指導する。


『わかった。』


それだけ言うと男はまた冷たい目でこちらを刺す。


負けない。

そんな目で見られても負けない。

コイツにはまだやってもらわないといけない事があるのだから。


「そのことに関して、特別にギルドから指名依頼をお出しさせて頂きます。」


『Dの俺に?』


「ええ。。。Dの方で強い方にお願いするしか無く、、、

貢献度が上がり試験をパスさせるので、

Cランクに終了時に書き換えます。

その登録料もこちらで負担します。」


『厄介事だな?』


「まぁ、、、、どうでしょう?」


『何の依頼だ?』


「役人からの依頼です。

討伐なのですが、、、

この時期、騎士様配下の警備任務に従事してる役人は

魔獣を討伐して騎士様に貢献する義務があります。

この一定の時期にそれぞれ一頭毛皮や肉魔石等を討伐し納めます。」


『で、外注か? 普通の討伐依頼と変わらん様に思えるが。。。?』


「それが、その、、、班がありまして、

一つの班が班長、副班長、先任班員、班員2名の5人組なんです。

で、、、、その、、、今回の依頼は1番下っ端班員の人からなのですが、

先輩のノルマを押し付けられて、5頭必要らしくて、ギルドに、、、、」


(あー、ネズミ取りのノルマね、ノルマとは言わないんだよ。

ただ査定下がるんだよな、付かないって言うのか。

どこも公務員は一緒だよ)


『わかった。で何を狩って幾らだ?』


「いやそれが、白狼5頭で5,000enでして。。。

コレでやれと脅してきまして、国に貢献できるぞ嬉しいだろうと、

いや、そのギルドも出します。

ですが、その予算もそんなの計上できず、、、捻出できたのが、

その、、、40,000enでして、その、高ランクの人にも頼めず、

低ランクじゃ死んでしまうし、お願いします!!!」


谷間を寄せて頭を下げてる、、、


深い。深いわーこりゃいずれG いくんちゃう?


「?あの、、、?」


『ふむ。どうしたもんかな。。。』ブラはして無いのか?


「お願いします!」


『ふーむ。。。』先っぽまでは無理か。。。


「あの、、、」


『わかった』あっ多分ここが先っぽ、でもここまでは見れんか


ストレスは乳が萎む、仕方がない。


日本でもああいう連中にはさんざたかられていた。気持ちはわかる。


『兎に角今は体を休める。3日後にくる』


「受けてくれますか!ありがとうございます!

3日後ですね!かしこまりました。

因みに宿はどちらに?」


『この後は今日はドンランドの床屋付近に泊まる。

その後はウォンランドの按摩に行って泊まる。

あとはバーツランドのレストランだな。まぁ順番は入れ替わるかもしれんが、、、、』


ー全部女抱くとこじゃねーかコイツー


「わ、わかりました。

ヒルズの泡ランド地帯ですね。

何かあったら職員を行かせます。

宜しくお願いします。では、本日はありがとうございました。」


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ここはバーツランドのレストラン。腹を満たしたくなった。


左右両方の壁には2段のひな壇があり女が所狭しと座っている。


目が合うと手を振ってくるので毛恥ずかしいが、黙々と注文したものを腹に詰め込んでいく。


女はABCSの4クラスにわかれていて値段が違う。


が、好みで選ぶのでクラスに関係なく自分の物差しで選べる。


美味そうだ。


媚を売ってくる女は可愛い。


まぁ嫌がってる女が流されて受け入れてくのも堪らないが。


まだ2日目の朝、ゆっくりと時間をかけて凝りをほぐしていく。

凝り固まった体は解すのには時間がかかる。


ゆっくり食事しながら、良い女を選び、癒やしてもらおう


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が、邪魔が入る。ギルドの呼び出しだ。


俺はあまりの無作法とタイミングの悪さにイキリたったまま、ギルドへ向かった。


俺のイキリ立ったもの(顔)を見た受付嬢はなんか途端に泣き出した。


ビクビクしてる。オスのフェロモンでも感じたんかもしれん。


「すいません!いえ依頼主がいきなり今日って言い出してきまして、、、

無理だと言ったのですが二人できてこの有様で

、、、お願いできないでしょうか?」


見ると職員と冒険者の怪我人がちらほらと、手を出されないのを良いことにやりたい放題されたようだ。


『わかった』


ー助かった、でも今日はもうノーパンで過ごす羽目になっちゃったなぁー


受付嬢は今日の午後からはノーパン受付嬢になる覚悟をし、

結果その日に新しい癖を手に入れ、

その後毎日そうなった。


パン線を見れなくなった冒険者達は死に際、


未練を残してアンデッドになる者が増えた。


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待ち合わせ場所の門に向かうと二人兵士が荷馬車に乗っていた。


「お前が依頼を受けた冒険者か」


「騎士様別領へ街から荷物輸送の任が降った。

その護衛のついでに狼を狩れ、ついでにな」


ー依頼増やして金払わない気だなー


馬車の脇を軽く駆けながら周囲に目を凝らす。

水袋から何かを飲みながら赤い顔をして馬車を運転している。


フラフラと走る馬車に矢が射かけられたのは、街を出て2時間というところだった。


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盗賊は7人ほどの男達だった。


兵士の命令で殺さず殴って捕縛したが、どうもこの辺の生まれらしい。


行き先の領の付近の村だろうとのこと。このままそこまで連行する事になった。


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途中、白狼8頭を倒し自分の分も確保したと思ったら

それも取られ、どうやら盗賊の捕縛も奴らの手柄らしい。


もう、さっさと解放して欲しいものだ。


「もう、良いぞ」


村に着くなり俺は解放された。


符牒を渡される。


俺の仕事はコレをギルドの窓口に出して金貰って終わりだ。


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「お父さん!」「あなたっ!」


やはりこの村の人間だったのだろう。


女子供が群がる。


引き回されてる男達は泣き、家族は足蹴にされ、役場の中に消えていった。


残ったのは女の啜り泣きだけだった。


嫁子供に食わせる米が無かったか。。。。。。。


良い村だな。


『ふむ。。。。』


まぁいいか、この中から少し選んで見るか。。。。


あの親娘が良いか。


『大丈夫か?何があった?』

『話を聞こう、俺は傭兵だなんとかできるかもしれんよ?』

『さぁ話のできるとこに行こう』


親娘の家に向かった。


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暖かいスープをご馳走し、話を聞く。


優しくし、同意する。


嘆きを聞き、

自分達の現状、を理解させ、

解決策を出し、


それを解決するには何か報酬が

それなりに必要であると理解させる。


そして、お互い悩みながら、


それしかない、というところに至らせる。


味方の俺が導くのだ。


定時した条件は娘だけ。


しかし、母親は娘を守ろうと必死だった。


「手付け」を貰い、「成功報酬を娘の1日とする」


条件で救出任務を請け負った。


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母親と夫婦の寝室に向かう。


何度も大丈夫と娘に優しく言い聞かせ、ドアを閉めた。


母親は声を押し殺そうと必死だった。


口づけを拒否し俺の手を押さえようとし、必死にそれだけをさせようと動いていた。


が、『俺が臍を曲げたら旦那、、、、良いの?』と聞くとまぁ大人しくなった。


同意を得た俺はゆっっくり時間をかけ全身を味わい解していった。


全てを、そう、どこも口づけしてないところが無いくらいゆっくりと全身を味わっていった。


固くなっていた、こわばった身体は、次第にほぐれていき、


薄く赤みがかかって綺麗だった。


桜ももう見れないな。


そんな、たわいもない事を考えながら、


焦らない様、情欲を抑え、じっくりと観察しながら堕としていった。


指輪をつけた指をしゃぶり、

旦那と比較する様に聞き、

嬌声を上げた隙に唇を奪った。


女はもう、なされるがままだった。


母親は喉が枯れるまで、朝まで休まず声を上げ続けた。


声を抑えるのも忘れ、その炎に身を任せていた。


通常の人間では味わう事のない波。


この時代では仕方ないし、俺の加護による影響もあるだろう。


狂おしいほどに美しく、女は妖艶であった。


やはり女はアラサーからだな。


初めてだったのだろう。


こういうのは。


仕方がない。仕方がないのだ。


愛する夫を取り戻し、娘を食べさせる。 その為には仕方がないのだ。


俺は感動した。ここには愛がある。


家族の愛が。


俺は朝まで感動を表現し続けざるを得なかった。


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朝、指の一本も動けなくなり、

声も出なくなった女を後にし、

部屋を出ると 娘が泣き疲れて寝ていた。


母を思ってのことか、

父を思ってのことか、

明日の自分を思っての事か、、、、


不憫に思った俺は、彼女の肩に毛布をかけ、軽く乳を揉み役所に向かった。


ー良い家族だ。守りたくなる。ー


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どうという事は無かった。


100人も満たない村、その村の役所などたかが知れている。


全員出社した頃を見計らい、各窓、出口を土魔法で固めて

正面入り口から強襲した。


全員を念入りに処理して、

降伏するものは次に行くべきところや、

人が隠れてそうな場所、昨日の虜囚の居所、

今日ここにいないやつの事を聞き出しながら、

誰も仲間外れを作らない様に差別なく、処していった。


この狭い屋内だと、剣鉈と腰鉈を使うので、

まぁ飛び散ったもので臭いが強いが、、、


仕方がない。


目撃者を残すと俺が悪くなってしまう。



仕事は確実に。丁寧に。念入りに。



社会人としては手抜きも覚えないといけないが、


ここは手間暇掛けて損は無い場面だ。


良い女も居たが、、、まぁ今はそんな余裕も無い。


余裕のある大人になりたかった、と思いながら奥へと進む。


牢には目的のものがあったので


それを解放して今日の仕事は終わった。


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皆を解放して、彼女の家に向かう。


家族が慈しみ合ってる姿は心が洗われるようである。


何度もお礼をされた。


そして娘が近づいてきてコレからの事を話す。


自身のコレからのの事はわかっている様だが、、、


感謝された。


母親は何か言いたげだが、、、。


父は無邪気に俺にお礼を言ってるのだと思っている。


『今日は役所の寮にいる』


そう言い残し、俺は去った。


幾許かのヤリ残しをみつけ、

処理して庁舎に運んで休んでいると母親がくる。


娘は許して欲しいという。


他の家族もずるいと、うちだけじゃなく


そいつらにも払わせるべきだと


まぁそれもそうか、、、


『話してこい、それで娘は許してやる』


俺はその夜3人の人妻を馳走になった。


最初は嘆いていた。


だが、家族が無事だったこと、で諦めはついたのだろう。


どうにもならない事にあがなう根性のある奴らではない。


流されて、ただただ、肉欲に、自身の中からの炎に身を委ねていた。


他の嫁は来なかった。


まぁ、十分さ。2、3日ほぐしたら帰ろう。


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明け方火の煙り燃える音と共に目が覚めた。


役所の寮が燃えている。


外を見ると助けた奴らが火をつけていた。


娘を出すのが嫌だったか。


報酬を払うのは嫌だったか。


あの娘も横にいてこちらを見ている。


仕方がないよな。。。。


仕方が無い。仕方がないんだ。


まぁ、家はまだあるし、自身は、ほぼ無傷。


家族も無事で、役人もいない。


そうなったら欲が出るわな。


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だが、、、


落とし前はつけなくちゃいけない。



皆雁首揃えて俺の前。


怖かったのだろう。


逃げ腰の様な顔をしている。


酷い面だ。


家族再会した時のあの笑顔が嘘の様だ。


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対して時間が掛からなかった。


集まっていたのでバルディッシュを振り回すだけで事足りた。


娘が何人かいたので取り敢えず捕縛し、反省させた。後悔させた。


彼女の将来の為に。


親の様に、自ら致命的な罪を犯さない様に。


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最初こそ楽しめたが、


3日目あたりで反応が薄くなった。


つまらなかったので奴隷に売るか悩んだが、


目撃者がいる方が

後々面倒いので


家族団欒を進めて、5日目、


同意の元、そうして貰った。



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今回の俺のクエストは終わった。


割に合わないのは、最初からわかってた。


だが、終わってみると、少し気が楽になっていた。


悪徳役人供を、誅したのだから。


世の中は、少し綺麗になった。


少し腰も軽くなったし、街に帰ってゆっくりしよう。


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帰る前、


後の事を考え、


少し後片付けをした。


役人達は少しは裕福だった。


村人から不法に搾取してたのだろう。酷い話だ。


だから恨まれ、殺されるのだ。


俺は村から回収した金をしまいながら嘆いた。


結果、村は無くなった。


役人に搾取され生きていくのに精一杯だった村人達。


彼らは最後に役人に歯向かい


助けた俺まで裏切り、死んでいった。


正当な対価を払わなかった。


暴力で搾取される事に慣れすぎた人間は、他人から暴力で搾取する事が当たり前になってしまう。


その結果、彼ら村人達も全てを失った。


まぁ早いか遅いかだけだったろうが、苦しみが長くなかっただけ日本人より優秀なのかも知れない。


五公五民であるのに茹でガエルの様に殺されている今、自分のことだと理解していない。


誰が悪いかを誤魔化され、自分自身の所為だと言い聞かせられ、誤解させられている。


それでさえも、あいつらが勝手に作った盤上でのことなのに、、、。


相手の作ったゲームで、相手のルールで?


負けを強制され続ける人生を続ける。




『胸糞悪い話だ』


唾を吐き、俺は街に戻った。


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取り敢えず風呂に入り、解して貰おう。




この世知辛い世の中に、どうも心が荒んでしまいそうだ。























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