記憶を告げる一枚の絵と二人の履歴
杏たくし
一枚の絵の中の少女空間の黙示録
#1
昼下がり彼女との待ち合わせをしていた、時計を見るとそろそろだな、こんなに人ごみの中にいて、わかるかなぁ、などと思い周りに気を使う。彼女が言うには、付き合いである、画家の集まりである画展に行くことにしたので、付き合ってほしいと言う事だった。いつもの映画鑑賞よりは、ましかなと思いつつ同意した。
余り売れていない無名の集まりか、などと言うと、まんざらそうではないらしい。
時計を見ると7分ほどか、まだ来ない人ごみで分からないかな、周りに気お使い、見渡すと、彼女が見えた、こちらに気付いたらしい。
「待った、たまにはいいでしょう、待つのも」何も、こちらから言って無いのに、彼女は話し出した。画展に向かった、「ここか」彼女は「そう、ここなの、入りましょう」受付を過ぎると色々の絵が展示されてあった。彼女は、一人で見るから、あなたも一人でみてと言い展示会の中で別れた。自分も一人で見ることになった、展示会は、ほとんど誰も居なく、空いているけど、何と無く見渡すと、ある1枚の絵がみえた、その絵に向かい、その絵を見ると「何かこの絵は」と「ここは」気が付くと、ある部屋の中にいた。
どうしているか、分からないまま、見渡すと、あることに気がついた、十歳ぐらいの少女が、居ることに、その少女は、赤い色のスカートに、上着は赤色のトレーナーを着ていた。部屋にある椅子に座って、テーブルに肘を付けて、小さな手で顔を、ふさいでいた。自分は、その光景を見ている。自分が、その少女を「知っているか、誰か教えてくれませんか」それが自分と少女しかいない、空間であることによって、自分たちでは、分からないから。誰かが、自分と同じように、現れるのか知らない、何処かへ、行けばいいのかは、存在するだけである。少女を見ていると、泣いている事に、気が付いた、かすかに声を殺して、泣いている事をどうして、いいのかは分からない、まま吸い込まれる。
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