わざっぷかとおもいきやただののろけ

お題：イタリア式の恨み 制限時間：15分

「ワザップみたいな詐欺をしてみたい」

「訴えられるぞ」

「裏技であって、試すかどうかはその人次第」

「まぁ……お金とかはもらってないし、評価もされないか」

「数撃ちゃ当たる戦法でいろんな層を狙いたい」

「悪質だな。キッズが恨むぞ」

「実際にキッズが怒ってイタリアのアニメキャラを真似して訴えてたな、掲示板に。お金を使って訴えることはできないから、みんな楽しんでたな」

「ひどい奴らだな」

「他人事だからな。そういうのは自分じゃなければ面白い。もちろん、犯罪はダメ。脅迫とかね。そういうのは然るべきところで対応してもらった方がいい」

「経験者は語るか」

「おかげで一生分のお金が入ったよ」

「会社潰れたけどな」

「その前に大体お前の会社に入ったから問題ないやろ」

「まぁそうだな。問題あるやつはとらなかったから、社長とともに滅びたかな」

「警備員に追い出されたって聞いたな」

「中に入ろうとしたらしい。知り合いが中にいるって」

「その知り合いにアポをとってないんだから、違法だな」

「……そうだな。それで詐欺やるのか？」

「祭りみたいなものだな。所詮ゲームの戯言さ。取れないアイテムの取り方を書いたり、実装してないキャラを獲得とか」

「文字だけじゃわからなくないか？」

「そこはお金を使って本物っぽい画像を用意してもらったよ」

「金の使い方が贅沢だな」

「楽しみに使うのが一番いい。相手にお金入るしさ」

「騙された方は何時間無駄にすることになることやら」

「普通は騙されない。都市伝説を本当のことのように思う奴らだけが引っかかる」

「信じるか信じないかはあなた次第ってことか」

「だいたい嘘を書いてる他の投稿も結構あるよ」

「なんだ試したのか？」

「データ消すとかあからさまなのは試してないが、座標が〇〇のところで釣りができるとでるとかってのはやったな」

「それで結果は？」

「釣りがそもそもできない。水の塊がないからな」

「なんかそういうのはそれっぽいな。釣りができない場所で釣りができるってのが」

「だろ？　結果は嘘投稿だったよ」

「楽しめたならいいんじゃないか？」

「そうだな。出るかもしれない、入るかもしれないってのは一種のギャンブル性があって、少し熱くなる」

「ほどほどにしておけよ。騙すのも騙されるのも」

「あぁわかってる。それと結婚おめでとう」

「ありがとうって。相手お前だけどな」

「こんなちびで貧相な女とよく結婚する気になったものだな。それこそが結婚詐欺に思えるよ」

「あんなに愛し合ったのにか」

「真実は闇の中さ」

「ふーん」