俺はどうしてもクラスの陽キャの女の子と付き合わないといけない件について。
キラキラ
第1話
「くそ、また負けた!!」
俺は怒りに任せてコントローラーをぶん投げた。怒りに任せて投げてしまったが、ほんのちょっぴり理性は残っていた。
だから、俺はやわらか〜いクッションに向かって投げたが、思いのほか勢いがあって跳ね返り、天井にぶつかり、まるでピンボールみたいにあちこち飛び跳ねて俺の頭に向かってきた。
「いたい!!」
俺は頭を抱える。そこで冷静になって、俺は仰向けになって横になった。
「何してたんだろう、俺」
今週末俺はゲームの大会がある。オリジナルスポーツゲームだ。11対11のチーム制で、相手のゴールに多くボールを入れた方が勝ちのいわゆるサッカーをベースに作られたゲームだ。ただ、サッカーと違うのは、空中も自由に動けるのだ。そのため、エアードリブルという独自技法も存在したりとまあ、そういった所も合間ってクチコミで火がつき、大会も開かれるくらい人気にもなっていった。
この俺、家賀義人(いえがよしと)は今週はほとんどの時間をゲームに捧げていた。だけど、一生懸命になればなるほどムカついてくる。負けると、何だか馬鹿にされた気がするし、今までなにやってたんだよとか、こんなんは今週の大会勝てねよとか焦りとか不安がでてきて感情が爆発してしまうのだ。
「やめだ、やめ」
そう言って、俺はスマホを取り出す。そうして俺はびっくりした。なぜなら、もう本日は土曜日で、明日が大会だったのだ。
「おいおい、何時間やってたんだよ」
おれは思わず動揺するが、すぐにネットサーフィンに切り替えた。現実逃避にはネットサーフィンが最高だ。
まあ、俺がこのゲームにハマったのは、隣の席のクラスの奴がこのゲームの話になって、クラスで一時期流行ったのだ。俺はもしかしたらこのゲーム極めたら、友達できんじゃね?と安易な考えでこのゲームをやり込んだ。とにかくやり込んだ。まるで受験勉強のように俺はすがる気持ちでやり込んだ。
まあ、やり込んだ結果がご覧の通りです。はい・・・
しばらくして、俺は眠った。
風呂も入らず、歯も磨かずに眠った。明日の俺がきっとなんとかしてくれるはずだから・・・
次の日、俺は電車に乗って会場に向かった。俺が参加した大会は公平性のため、当日プレイするチームが発表される。
会場に着くと、スタッフから案内され、掲示板に自分の番号が掲示されていた。
何だか、受験の合格発表みたいだなと思いつつ俺は自分の番号を見る。どうやら、俺はBチームであった。俺は他にどんな人がいるのか辺りをキョロキョロして様子を伺う。年齢層は若めだった。
そこで、ふと一人女の子がいるのを発見した。
どんな見た目かというと、まあその俺のどタイプだった。
でもここで言うとなんかその、キモくなりそうだから表現は差し控えます。
「珍しいな。こんなところに女の子がいるなんて」
思わず俺が一人言を言ってしまった。
すると、気のせいか彼女と目が合った気がした。うん、多分気のせいだろうけど。証拠に5秒後には彼女の姿は見えなくなってしまっていた。
大会の結果は散々だった。味方の奴の下らないミスで得点はひっくり返され、5VS6の逆転だった。ちなみに3点は俺の得点だ。
まあ、しょうがない。本気で勝ち進めたいなら、チームを組まないとだめだ。
でも俺にチームを組むなんて、友達のいない俺には到底難しい話である。
そそくさと駅に向かって帰っていると、いきなり声をかけられた。
「ねえ。ちょっと」
俺は声の方に振り返る。
それは、会場で見かけた女の子であった。
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