ふんわり系お姉さん、荒野活動を始めます。

荒野でのキャンプ二日目前半。

　目が覚めたら夢だったなんて期待しました。しかし異世界です。おはようございます。

　昨日に引き続き、本を枕代わりにしました。なんだかしっくりくるんですよね。

　しかしいくら私でも、固い地面でぐっすり眠れるわけもなく。

「ふわぁー」

　眠いです。

　藁がなければ草でもいいので、クッションになるようなモノはないかしら。

　それよりも、今重要なのは、この胃袋を落ち着かせること。腹の虫が騒ぎすぎて辛いです。

　本に変化はないかと開いてみれば、二頁目が読めるようになってました。

　二頁目を読み進め、内容をまとめると。

【スキル、水魔法。水を空間に生み出す。水の塊を飛ばす攻撃魔法として使われることもある】

　とっても便利なスキルですね。正直、喉が渇いて困っていたところです。

　早速試してみましょう。

　頭の中で水を作り出すイメージをすると、コポコポと手の平に冷たい感触がします。

　水です！！

　ホントに水が湧くように生まれました。水でこんなに感動するとは思わなかった。

　手の平から水を口に運び、コクコクと喉を潤す。

　美味しい。

　水魔法を覚えたことで、一つ試したいことがあります。

　お風呂です。シャワーです。簡易シャワールームです。

　土魔法で簡易シャワールームとタンクを作って、水魔法でタンクに水を入れる。そして固定した穴の空いたシャワーから水が出る。

　きっと上手くいく筈。よし、早速作ってみましょう。

　縦長の直方体、中は空洞。直方体の壁側、床から斜めに片面を十センチの高さで穴を開ける。直方体の中央に外側から天井をタンクを通し、立方体で穴の空いたシャワーを繋げる。

　なんとか完成することが出来ました。

　服を脱いでからタンクに水を詰め、シャワールームに入る。水が穴からぱらぱらと少しずつ漏れだす。

　冷たいです。しかし贅沢は言えません。

　シャワーから、ざあざあと水が出る。気持ちいいです。

　斜めに穴を開けた箇所から水が流れ落ち、上手く流れてくれました。

　計算通りです。

　スッキリした私は、ついでに服も水洗いして、乾くまでパン一で日光浴をすることにします。

　誰も来ませんよね？

　正直、こんな姿を誰かに見られたら、恥ずかしくて死にますよ。

　比喩表現じゃなくて、本気ですから。

　だけど、暖かいですね。ぽかぽか陽気で眠たくなってしまいます。

　いくら私でも、この格好でお昼寝なんてしませんよ。

　しかし、この世界に来てからずっと気になっていたのですが、私の目線が下がってしまっているような気がします？

　何故でしょうか？