ヤンデレの親友にずっとみられています。

Kaito!☆

第1話 「ヤンデレ拓海」


まっずい。ヤンデレだ。

もうやだ。

琉斗は部屋のなかで座り込み、怯えた。

拓海は言った。


「何で怯えているの?まあ、いいよ。僕らってさ、もう11年も一緒にいるよね。小学から高校。ヤンデレって女だけって思ってた?あっはっは!男もいるよ!当たり前じゃん!」


怖い。笑顔で呑気に喋っている。

俺は下向いてるからどんな表情かは分かんないけど。

拓海は琉斗を引き摺って家の外に出し、見つからないように廃墟へ行った。

俺が住んでいる場所の隣町。「多月香たがつか」というとこの廃墟だ。

そこはとても暗く、虫は何故かいない。このために拓海が排除したのだろうか。

そう思うと居心地は悪くなさそうだと思って、ちょっとホッとした。


美しい夜が来た。笑顔の拓海は、今食べ物を探している最中。

まあ、絶対出られないように、鎖で縛られて、おまけに縄で口を覆われている。

ドアは頑丈に閉まっており、明かりは少ない。

あるのは机とベットだけ。トイレはないのだろうか。

和式トイレでもいいからあってくれ。

そうこう思ってるうちに、拓海が帰ってきた。

拓海が手にしているのは...


「ただいま。君の妹、持ってきたよ。」

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