第10話 交通ルールとドッグランとケイ
ケイは身体が大きいから、たくさん運動をさせてあげたい。
散歩は朝も夜もたっぷりとしているのだけど、やっぱり走らせてあげたいなと思う。
ということで、ドッグランに連れていく……というより、乗っていく。
乗っていく?
ケイに乗って行く。
ケイ、身体、大きい。
入る、車、ない。
ケイ、身体、大きい。そして、とても、賢い。
だから、俺、ケイに乗る。ケイ、歩く。
二人、ドッグラン、行ける。
ケイは賢いから、道の端っこをテクテクと、俺を乗せて歩く。
小金井に大きな公園があり、そこにドッグランがあるのだ。
ケイに乗ること、三〇分で到着……ケイが本気で走ると、車よりも速いからもっと早く到着できるけど、ドッグランでない公道で走らせるのはダメだなと思って自重している。
大型犬のエリアにケイを連れていくと、シベリアンハスキーやセントバーナードやゴールデンレトリーバーが子犬に思えるほどのサイズ感に、居合わせた人たちの驚きの声があがる。
「すげー!」
「狼犬ですかぁ?」
狼犬? いや、たしかに……もしかしたらそうなの? ケイちゃん? 君は狼犬なの?
いろんなワンコたちが、ケイに挨拶にやってきては、ケイにお腹を見せて降参ポーズをする。
ケイは一瞬で、大型犬エリアのボスとなった……。
ケイは、彼らを眺めて、「苦しゅうない」とでも言っているかのような余裕の様だったけど、俺が名前を呼ぶと、ニコニコで駆け寄って地面に伏せ、コロンとお腹を見せて俺に甘えるぅ!
かわいぬぅ!
お腹をナデナデすると、後ろ足をカカカカカっと動かすところなんてかわいぬぅ!
もちろん、帰る時もケイに乗って帰ったのである。
ケイは、交通ルールを守ることができる賢くて可愛いワンコさんなのだ!
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