第76話 私の疑問
少し前から、疑問に思っている事がある。
子供達の見守りをして下さっている在校生の父兄の方(たぶん)で、学校近くのマンションを通り抜ける様に誘導している方がいる。そこを通ると近道なので、きっと“良い事を教えてあげている”んだと思うが、これって、不法侵入をさせていますよね? いまは、大抵の集合住宅には「敷地内の通り抜けはご遠慮下さい」という看板が掲示され、防犯カメラも設置されている時代だ。学校でも「他人の敷地内に入らない様に、通学路を通る様に」と指導している。それと真逆の事を子供達教えている。他人の敷地を通り抜けしても良いと思った子は、他の所でも同じ事をしてしまう可能性がある。世の中のルールが、昭和の時代とはだいぶ違う。これから大人になって行く段階で、時代に沿ったルールを教える事は大事な事だと思うんだけど…。4月から外国籍の兄妹が通学している。そのご一家にも、この近道を案内して誘導している。親切心でしている事だと思うけれど、大丈夫だろうか…。日本のルールを間違って教えていないか?
そこで、「通学路の存在」について考えてみた。中には「好きな道を歩いて行けば良いじゃん」と思う人もいるだろう。でも、おそらく、通学路は、学校と校外役員さん達が、子供達が安全に登校できる経路を思案して決めた道だろう。もし、通学途中に災害が起きて、子供が自宅に逃げ帰った場合、きちんと決められた道を歩いていれば、駆けつけた大人と出会う事もできるだろう。皆で歩く道には、皆の目があるから、“何か”の時には情報も入る。犯罪防止にもなると思う。
もし、“遅刻したら大変だから、近道を通ると良いよ”と思っているのなら、それは間違いだと思う。「遅刻」を経験する事も大事だ。遅刻早退欠席は、小学生なら成績に関係ないけれど(中学受験をされる方は除きますが)、中学生になると高校受験の為の内申書に遅刻早退欠席の日数も書かれてしまう。だから小学生の時なら、こういう事を気にしないで、遅刻早退欠席の経験ができる。遅刻して苦い思いをしたら、次は頑張れるかも知れない。その方は、そういうチャンスも奪っていると思う。
でも、これは私の個人的考え。もしかしたら、時代に合っていない考えかも知れない。見守りボランティアをしていても、自分の考えが正しいのか、時代に合っているのか? と疑問に思う事もあるので、言葉にはしない。心の中で、反芻している。
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