第6話 息子の小学校卒業式

 卒業式の日だと言うのに、息子はいつも通り爆睡していた。目覚まし時計だけが、数分間おきに鳴っている。7時半に、掛布団をはがして、起こす。

 今日は、袴を着る予定の女の子達は、早朝から支度をしているんだろうなあ。ママ達も、大変だな~・・・・と思いながら、我が子がスーツで良かった・・・・と思う。

 息子が、登校した後、いつもの所で見守りボランティアをする。今日は、あいにくの雨で、袴姿の女の子を車で送ってくるパパ達の姿が多かった。


 卒業式は、滞りなく、終わった。もう、息子がランドセルを背負って、ここに来ることはないんだ・・・・と思った。


 午後は、息子の友達が遊びに来た。2人で、カードやゲームをして、楽しく過ごしていた。友達がいたから、6年間楽しく過ごせてきたんだろうな、と思う。殆どの子が同じ地域の中学に進学するので、友達同士での淋しさはあまりないんだろう。幸せな事だな、って思った。

 私も、これで、見守りボランティアは卒業だ。

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