第8話 女性記者

女は若い新聞記者であった。

デスクからは記事は足を使って拾えと言われているが考えが古すぎる。

今はネットの時代だ。

楽して探す時代なんだよと今日もネット上の書き込みをチェックする。


ここ数年ネットを虱潰しにチェックしていた女記者は、先月ぐらいからネット上の記事に少し違和感を感じていた。


社会に出て数年しか経ってないがこの世の中はクソみたいな話ばかりだと思っていた。

だが最近、最終的には良かったねというニュースが増えてきていた。

子供のネグレクトや虐待が明るみになって保護されたり、ミサイルが戻って自爆したり、小さい事では野菜泥棒が捕まったり。

特に子供に関しては発見した時には既に手遅れというケースが多く、連続して保護されるのは珍しい。

いつもであれば児童相談所などが叩かれる流れだ。


そういえば野菜泥棒に関しては神の処罰などといった噂も書き込まれていた。

馬鹿馬鹿しい。自分が神だとしたら野菜泥棒などを一々捕まえるだろうか?


いや、もしも自分が神だと気付いていなかったりしたらどうか…


無いな。無い無い。

女記者は今日もネットのチェックを続けるのであった。





ーーーーー

ファンタジー小説も書いています。

https://kakuyomu.jp/works/16817139558358317347

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る