第2話 上りと下りが混線する、津山線。
岡山駅には津山線の「0キロポスト」がある。
確かに津山線は、岡山が起点である。
しかしこの路線、どういうわけかこうなのだ。
これは国鉄時代からで、周辺の陰陽連絡路線の逆張り状態と言ってもよかろう。
ちなみにこれは、東津山から鳥取までの因美線もこのパターンである。
岡山から津山に行くのは、「上り」。
津山から岡山に行くのは、「下り」。
というわけで、津山から岡山に向かう11時40分発の「さくびさくら」は、下り列車ということになる。
9時台に岡山からくる「さくびさくら」は、その逆で、上り列車である。
よって、これから乗る列車は「1号」であり、津山に来る列車は「2号」である。
大阪発北陸方面の列車のように、「上り」線を走るのに「下り」列車(あるいはその逆。現在では因美線の智頭―鳥取間でも発生しています)などという「さじ加減」は、この列車の走る区間にはない。
その下り列車「1号」に乗って、私は岡山に帰ることになった次第である。
この列車、他の2両の快速「ことぶき」と違い、到着後車内清掃と発車準備のためしばらく車両に入れない。
車内を覗くと、女性のアテンダントが2名。うち1人が車中アナウンスを担当し、もう一人がアシスタントのような役割をしてくれるという。
私はこの日、一応「取材」のつもりで、約1時間少々、どんな列車かなという感じで乗った。乗ってみて、わかった。
これは、悪くない選択だな。
そう思った私は、後日改めて、津山との往復に際して、上り下りとも、この列車に乗ってみることにした。
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