第42話 新スキルはNスキルがいい!
僕はみんなが寝静まったあと、ゆっくりと階段を降りてあるところに向かった。
そこは鏡が置いてある脱衣所だ。決して服を着替えるためではない。鏡の世界に行ってあのゴブリンを倒すために行くことを決めたのだ。
今まで出会ったゴブリンの中で一番強いのは理解している。
僕は鏡の中を通る。前は横に大きくて通りにくかったが、いつのまにか頭がぶつかりそうになっていた。
鏡の中に入るといつものように聞こえるデジタル音。
今回もウィンドウが表示されてステータスポイントを割り振ろうとすると、まだデジタル音は終わっていなかった。
【Lv.20になったためスキルを授けられます】
あの恐怖の時間が始まった。前回は合計で7ポイントステータスから引かれる結果となった。
今回も前回と同じでNスキルとRスキルが表示されていた。
次こそはNスキルにある"回復魔法"か"鑑定"を習得しようかと決めていた。魔法に関してはまだ未知の領域だが、回復魔法なら薬草で間に合わない傷がどうにかなるのかもしれないと想定している。
一方、鑑定は情報が何もない状態で戦闘するよりも、事前に情報があることで命の危険が減ると思っている。実際に今はゴブリンだけしか出てきていないが、新しい敵が出てきた時は対応できるかもわからない。
「Nスキル"鑑定"をお願いします」
今後も役に立ちそうな
「おーい!」
【本当にNスキルでいいですか?】
「はい!」
【本当ですか? あのNスキルですよ?】
どうやら今日はデジタル音もよく話すようだ。必要以上にNスキルを選択しないようにと言葉で訴えかけてくる。
そこまで言われたら僕も迷ってしまう。
運も高くなってきたからここはかけても良いのかもしれない。
「ではRスキルでお願いしました」
【かしこまりました。Rスキル一丁入りましたー!】
【では参ります】
【
【称号:幸運の持ち主によってレジストされました】
【
【称号:幸運の持ち主によってレジストされました】
【
その後も続くステータスの低下と称号によるレジストの戦い。
【はぁ……はぁ……ステータスポイントの消費を終了しました】
今回はレジストされる回数が多く、最後にはデジタル音もムキになっていた。声の主も息切れをしている。
「大丈夫ですか?」
【ゴホン! 失礼しました】
声をかけると普段通りの声に戻っていた。どこかで僕の様子を見ているのだろうか。
辺りをキョロキョロ見渡しても、普段の家の中と特に変わらない。
スキルが付与されるのを待っていると、ついにスキルが決まったらしい。
【ランダムスキル付与の結果、スキル:反映を手に入れた】
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《ユーザー》
[名前]
[種族] 人間/男/童貞
[年齢] 17歳
[身長] 181cm
[体重] 65kg
[
《ステータス》
駒田 健 Lv.20
[能力値] ポイント3
[固有スキル] キャラクタークリエイト
[スキル] 逃走、急所突き、合成、短剣術、反映
[称号] ホーンラビットの殺戮者
幸運の持ち主
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どうやら今回は本当にハズレのスキルを手に入れたようだ。
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