第18話 ????会議
ここはとある場所、そして時間にて…
????幹部会議…
『…と言う訳でボスからの定時報告は以上だ…あとは各部門での擦り合わせの話となるが…■■■■から緊急の報告があると聞いたが何があった?』
ボスの懐刀と言われる参謀が聞いてくる
『ああ…俺の捕獲部隊のメイン張ってた奴が公安に捕まったんでな。暫く立て直しで時間がかかるから実験体確保はできなくなる。以上だ』
言いたくなかったのか?面倒臭そうに答える
『ええ~困るわ~』
やはり面倒臭いのか?嫌な顔をして声の主に向き直す
『困るのは分かるがな…新しい捕獲部隊を作り直さないとな』
また新たに部隊の編成を考えると頭が痛くなる案件だろう事は幹部達も理解している
『こちらの情報は~ってあんたのスキルだから大丈夫だと思うけど~』
揶揄いつつも捕まった連中から情報が引き出されないか?とは懸念するがこの幹部ならその辺抜かりないと思いつつ聞く
『そこは大丈夫だ…捕まったヤツもアイテム発動したみたいだからな…今頃…』
自分のスキルに絶対の自信があるのだろう…
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警察署内休憩所
「はい~アキラ」
「…」
紙コップを差し出され無言で受け取る菅生アキラ…
差し出された紙コップの中身をチビチビと飲みだす。
「まさか今度は歯の中に仕掛けがあるなんてね~やられたわね」
八賀裏は同情する様に隣に座りコップの中身を飲み干す。
「指輪、ペンダント、ピアス…もう無いと思えば歯に仕掛け…用意周到ね」
「これで何人目だっけ?」
「5人目よ…確保した際、指輪、ペンダントの類をすぐに外したけどね」
「やっぱり白?」
「ええ…完全に白紙ね…もはや生きる屍ね…本人も知っててやってるのか?」
「今度、確保した際は眠らせるしかないわね」
「そうね…でも確保前でないとまたやられそうね〜今のは任意だけど、もし他の手段を使われたら…例えばアイテム以外で…考えるだけでも混乱しそう!…うちの子達に精神系などの支配系スキル持ちいないからね~殆ど脳筋連中だしどうしても荒事仕事な以上、元々捕獲すら苦手な連中だし…」
どうしても仕事柄、殺処分か?抵抗しない犯人の捕獲ぐらいしかできないのが揃ってる…東京の本部にでも頼むか?
「あの子…」
八賀裏はポツリと呟く
「あの子?」
アキラもオウム返しに聞く
「転移スキル持ちの子に当たってみたら~彼なら知ってるんじゃない?」
顔を見ずに答える
「そんな都合良く…」
呆れた顔で八賀裏を見返す
「だって彼のアノ恰好がね~コードラギアのルルージュでしょ?」
八賀裏はスマホを取り出して何やら弄り始める
「ルルージュ…ルルージュって何?」
「アキラちゃんは関心無いから知らないのだろうけど、彼のアノ恰好はアニメの黒のセロの衣装だから、もしかしたらあの子に精神系のスキル持ってる可能性無い?」
「さっきからなんなの?アニメとか黒のセロって何?」
八賀裏はスマホで検索してアキラに見せる。
「彼のあの恰好はアニメの主人公の黒のセロよ」
画面には神宮寺が被ってた仮面と衣装と同じものが映し出されていた。
「…彼のあの恰好はこれだったの?」
「コスプレってやつなのよね~まあルルージュには転移は持ってなかったからもしかしたら関係ないかもだけどね~」
「ん?じゃあそのルルージュは何ができるのよ?」
「確か絶対だか強制遵守だかの魔眼で相手を支配できるのよね~」
「!!!!…そう…ちょっと予定を聞いてみるわ」
アキラは立ち上がるとすぐさまスマホを弄りながら立ち去っていく
「そうそう~それでこそアキラちゃんよ」
ようやく動き始めたアキラを見て安堵する八賀裏だった。
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「他に報告する者はいないか?なら情報部の▲▲▲▲から報告がある」
『ああ情報部からも話がある』
『あら〜珍しい…いつもは情報なんて最低限しか出さないアンタが会議で喋るなんて〜明日は雨ね』
『明日は曇りだ』
真面目な顔して明日の天気を告げる
『そんな事はどうでも良い…話とは?』
くだらないと言わんばかりに問いただす
『実は最近ある噂が流れている』
『噂?』
幹部達が怪訝な顔で見返す
『ドラゴンオーブ芸人がダンジョン内で目撃された』
『…』
『そして…』
『ちょっと待て』
『ん?何だ?』
『そんな下らない話なら帰るぞ』
『構わんがこの話はボスから話せと言われた事だから僕の話を聞かないと言う事は…』
『ああ〜分かった分かった〜先を進めてくれ!』
観念したのか手を上げて続きをと…
『あとその芸人かは分からないが孫空冴のコスプレした人物が襲われていたパーティーの窮地を救ったらしい』
『…』
『更に…』
『まだあるのかよ?』
『ああ〜あとは歌を歌いながら戦う女戦士達と銃火器を使う3人組とそれぞれ目撃されてるらしい』
『歌を歌いながら戦う女戦士は調査の結果、戦歌絶翔シンフォニアのコスプレと判明。近代兵器を使う3人組はワールドトリッカーのコスプレらしい』
『コスプレって』
各幹部達が騒めく
『で銃火器とは?』
しかし銃器に目が無い幹部が聞き返す
『アサルトライフルやガトリングガンを使って戦ってたらしい』
『それは…』
ダンジョン内では基本的に銃やライフル等の近代兵器を使う事は禁止されてないが、日本国内だと元々銃は普及してない為、海外からの輸入兵器となるしそれだけの苦労をしても、ダンジョン内のモンスターには効き目が薄いとの見解な為、使ってるのは一部の外人と狩人系とされている。
『で、その連中が使ってる兵器の威力は?』
『どういう原理か分からないがモンスターに効いている可能性が高い』
『ヒュー!それはいいじゃないか!』
『しかしまだ個人の特定には至って無いから更なる調査が必要だ』
『ちっ…ヌカ喜びさせんじゃねえよ』
『だがこの話はまだ終わりでは無い』
『ああん?何があるんだよ?』
『その全ての噂や情報が斑鳩ダンジョンに集中している』
『?!』
『そう時間はかからないとは思うがね〜』
『良い報告を待つわ…話は以上だな?』
『ああ』
それぞれの幹部達はその返事を待って解散となる。
会議室にはボスと参謀の2人が残る。
『気になるのですか?』
『ああ…漫画だかアニメだかは分からないが…ヤバそうな気はする』
『ボスの勘は大体当たりますからね…どうしますか?』
『俺が動くのは幹部で手に負えなくなってからだ…と言いたいがそれでは遅いとも俺の勘が…な…だがまだ情報が少ないからな〜今は待ちだな』
『そうですか』
それで話は終わり、それぞれの仕事に戻っていく…。
菅生アキラからの連絡があり…
『え?話ですか…ええ別に特に予定ないので…はい…分かりました…では』
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