Numbers(ナンバーズ)
@yano89
第1話
ーおでん屋の屋台ー
おでん屋の店主
「仁さん!お待たせ、こんにゃくだよ」
仁
「おう、うまそ〜。
いただきま〜す!
うん、うめ〜な〜!!
で、カマクラ俺に話したい事って何よ?」
カマクラ
「そうっすよ。
仁さん、聞いてくださいよ〜」
仁
「えっ、どうしたのよカマクラ?」
カマクラ
「いやね〜最近まで付き合ってた彼女とついこの間、別れちゃったんすよ〜」
仁
「そりゃあ難儀なこった、まあ人生一度や二度の失恋はあるもんさ…。おっちゃん、がんもちょうだい!」
おでん屋の店主
「あいよ!がんも一丁!」
カマクラ
「えっ?じゃあ仁さんは恋とか失恋した事あるんすか?」
仁
「えっ?あっ、そりゃあ俺だって色々となぁ…まあキャバクラとかちょっとエッチな店とか色々だな…それもほぼ上司とか先輩の付き合いだけど…」
カマクラ
「へぇ…。
…えっ。じゃあ仁さん、そういう恋みたいなの経験した事ないんすか?一度 も?エッチも?」
仁
「いや…エッチは無いが…中退した高校で恋をだな…」
カマクラ
「おっ!マジっすか!じゃあその子と付き合ったとか!?」
おでん屋の店主
「はい仁さん、がんもひとつ。」
仁さん
「おっちゃん、ありがとな。」
おでん屋の店主
「いえいえ…」
仁
「いや…その子に片思いをしてだな…」
カマクラ
「マジすか、結局ないんすね…」
おでん屋の店主
「…」
仁
「いや!俺だって人生色々あったんだぞ!今までだって…」
カマクラ
「今までだって?」
仁
「その…色々だ」
カマクラ
「その色々が聞きたいんすよ!俺は!」
おでん屋の店主
「カマクラ君、ナルトひとつね」
カマクラ
「…どうも」
仁
「あぁ!?そりゃあ言葉で説明すると色々って言っちゃうだろ!!じゃあお前はあれか!?自分の人生事細かに説明するのか!?」
カマクラ
「別に説明って言ったって全部言う必要ないじゃないっすか!!そこはかいつまんで面白いエピソードとか衝撃的なエピソードを言えばいいじゃないっすか!要領悪いんすよ!仁さんは!!」
仁
「それは…」
カマクラ
「というかさっきから仁さんはでも…とかそれは…とか言い訳ばっかりで」
仁
「カマクラ…お前…」
おでん屋の店主
「カマクラ君、それ以上はやめといた方が…」
カマクラ
「いや!これ以上はこのだらしないおっさんに言うべきっすよ!!もー!我慢ならねぇ!!上下関係とかこの際どーでもいい!!」
仁
「だらしないおっさん…」
おでん屋の店主
「んー…しぶいねぇ」
カマクラ
「仁さんは!」
仁
「カマクラ…それ以上は」
カマクラ
「大人としての自覚が」
仁
「もう…」
カマクラ
「無いんすよ!!!」
仁
「〜〜〜!!!」
「ああ……そんなぁ…!」
おでん屋の店主
「あちゃ〜、クリーンヒット…!」
カマクラ
「あれ…、今のは言い過ぎたかな…?」
仁
「ううっ、そこまで言う必要ないじゃん…」
おでん屋の店主
「さすがに今のはねぇ…」
カマクラ
「あっ…すみません……」
仁
「流石に今のはさぁ!デリカシーがなさすぎると思うよ!!」
カマクラ
「あっ!すみません、今のは俺の責任です。反省するので…」
おでん屋の店主
「仁さん、はんぺん1枚付けとくから…これで元気出して…」
仁
「おっ、いいんですか!?やったー!!」
カマクラ
「まったく、仁さんは調子いいんだから…」
仁
「いや、元はと言えばお前がな〜!!」
『こんな事を話してる俺らには秘密がある。別に隠してる訳でもないのだが俺たちは』
カマクラ
「いや、仁さんにだって非はあるっすよ、だってこの間もね!」
仁
「いや、お前…おれだけ言ったのにまだ言うのか…まあ、しょうがねぇなお前はお前だし。」
カマクラ
「おっ、流石仁さんっすね!俺が見込んだだけの事はあるっすよ。」
仁
「いや、お前なぁ〜、はぁ。」
『俺たちは殺し屋だ。人を何人も、何人も殺してそれで生計を立てている犯罪者。』
『殺し屋稼業組織 通称Numbers(ナンバーズ)』
仁
「しょうがねぇお前にもはんぺんを1枚つけてやるか」
カマクラ
「おっ、ラッキー!ありがとうございます!!」
『それが俺達だ』
Numbers(ナンバーズ) @yano89
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