第28話 撃退

「花音ね。お家でうんこしてたら、いきなりここにいたの」

ツインテールの小学六年生の妹が呟く。

「えっと……。よく分からんけど……」

久留洲は頭を掻いた。

「まぁ、いいか……」

久留洲は考えるのをやめた。

***

「というわけなんだ」

「なるほど。君には妹がいたのか……」

事情を説明すると、カドカワは納得したようにうなずく。

「でも、どうしてこの世界に?」

フィリアは疑問を口にする。

「花音ね。お家でうんこしてたの。そしたらここにいきなりきたの」

「うんこ……」

ガイズが呟き顔を赤らめる。

「ガイズ、どうした?」

アルヴィンが問い掛ける。

「いや……」

(おいおい、ガイズ俺の妹に変な気を起こすなよ)

久留洲は心の中でツッコミを入れた。

「花音、お家に帰りたい」

「そうか……」

久留洲は悩んだ。果たして、このまま帰すべきだろうか? それともまた別の世界に送るべきか。

「どうするんだ?」

「そうだな……」

カドカワが何かを言いかけた瞬間、突然大きな爆発が起きた。

「何事だ!?」

久留洲は窓から外の様子を伺う。街では人々が逃げ惑っていた。さらに、空からは火の玉のようなものが次々と落ちてくる。

「あれは一体……」

久留洲が戸惑っていると、ミリーが叫んだ。

「あれは魔法だよ!」

「なに?」

久留洲は振り返る。

久留洲は理解した。おそらく何者かが魔法で攻撃しているのだろう。

「つまり、敵がいるってことか」「その通りです」

カドカワが答える。

「まずいな……」

久留洲は焦った。今はこの街に味方が少ない。そんな中で襲撃されるのは危険だった。

「とりあえず、戦いましょう!」

フィリアはそう言った。「そうだな。ここで立ち止まっていても仕方がない」

久留洲は覚悟を決めた。

「行くぞ!!」

久留洲達は家を出て街の中を走った。そして、そのまま襲撃犯の元へと向かう。

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