いつもの道と変わる季節

「……あつ」


 家に戻り一枚脱ぐ。

 鍵を閉めて階段を降りた。


「おはよう」

「おはようございます」

「今日も早いわね」

「日課ですから! 」


 マンション下の大家さんに挨拶して、軽く走る。

 ん? 湿り気が。

 季節が変わり始めたのか空気が違う。

 少し青っぽい匂いを感じながら、桜の蕾がなる並木道を走って行った。

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