★登場人物紹介2(イメージイラスト&音楽トーク付き)
今回は、前回の紹介で入らなかった人々と、三~五章の帝都・歌劇編の登場人物紹介です。
作中作のオペラ『オルフェオ』の登場人物&声種紹介もあります。
〇アンドレア・セラフィーニ師匠(Andrea Serafini)
アラフォーのおじ様。「現代の賢者」と呼ばれるが、目立つのが嫌いな本人はこの二つ名で呼ばれたがらない。
紺色の髪でストレートロングヘア。趣味はお菓子作りで、特にケーキ作りはプロのパティシエ並みの腕前。
幼少期から魔術の天才で、魔法学園を飛び級して15歳で卒業。帝立魔術研究所で研究を重ねるが、18歳で帝国騎士団魔術副顧問に命じられ、20歳で顧問になる。
引退して田舎暮らしをするのが夢だったが、先帝に引き留められていた。
彼を魔術顧問に任命した皇帝が崩御すると、ようやく顧問の職を辞することができたが、アントン帝に帝立魔法学園教授を任じられてしまう。
これほどの人材を手放したくなかったため。
セラフィーニ師匠のイメージイラスト
https://kakuyomu.jp/users/Velvettino/news/16817330658589862088
~ユリア嬢の家族、血縁者~
〇前ルーピ伯爵
ユリアのじいじ。とにかく孫を可愛がっている。
〇現ルーピ伯爵
ユリアのパパ。脳筋で親バカ。
ルーピ伯爵家は世代が下るにつれて頭が残念になる説があり、父娘そろってジュキの長い本名を覚えられない。
【第一、二章の登場人物】
~聖ラピースラ王国~
〇クラウディオ王太子(Claudio)
聖ラピースラ王国の王太子。この国の王太子は聖女と結婚することが定められていたが、彼の代で断ち切られた。
〇男爵令嬢ポッペーア(Poppea)
聖ラピースラ王国の王女の侍女。クラウディオ王太子と恋仲だった。
〇執事トンマーゾ(Tommaso)
アルバ公爵家に勤める執事。
若い頃ロベリアと恋仲だった。
~その他~
〇マウリツィオさん(Maurizio)
ヴァーリエ冒険者ギルドのギルドマスター。
どうやらアンジェリカ(ジュキの姉)に気がある模様。
〇シーサーペント(巨海蛇)
スルマーレ島を守る聖獣。
ジュキエーレの歌声に魅せられてからは、ジュキを
「竜王殿」などと呼んで敬っているが、明らかに惚れている。
〇ラーニョ・バルバロ伯爵(Ragno Barbaro)
代々帝都の騎士団長を務めてきた名家バルバロ伯爵家の当主だったが、魔石救世アカデミーに関わったことで、その身を魔物に乗っ取られる。
(第二章のラスボスだった)
〇魔神アビーゾ(Abiso)
「奈落、深遠」を意味するAbisso(アビッソ)が名前の由来だが、言いにくいのでアビーゾになった。
異界の神々により追放された。
【第三~五章の登場人物】
~皇帝一家~
〇アントン帝(Anton)
レジェンダリア帝国の現皇帝。
先帝は大変有能で、多民族国家である帝国を平和で豊かな国へと導いた。息子のアントン帝は父王の政策を引き継ぐだけで、能動的な政策は行わない。
帝都民のあいだでは事なかれ主義の為政者と有名で「
〇クリスティーナ皇后(Cristina)
北の経済大国ノルディア大公国出身。アントン帝の後妻。
大の音楽ファンで、セミプロ並みにチェンバロやハープを演奏し、作曲を
歌手や作曲家のパトロンとして、帝都の音楽文化を保護している。
〇オレリアン第一皇子(Aurélien)
前皇后の息子。他界した母親はアントン帝のいとこである公爵令嬢。
生まれつき耳が不自由だった。
〇エドモン第二皇子(Edmond)
クリスティーナ皇后の息子。女好きでモテるが、最愛のジュキエーレちゃんにはいつも逃げられている。
第一皇子と第二皇子のイメージイラスト
https://kakuyomu.jp/users/Velvettino/news/16817330652642314339
~劇場関係者~
〇劇場支配人アーロン(Aaron)
帝都の皇后劇場で支配人を務める。旅の途中で偶然ジュキの歌声を聴き、スカウトする。
〇作曲家フレデリック(Frederick)
自称、新進気鋭の作曲家。クリスティーナ皇后の寵愛を受けて久しいので、もはやベテランの域に達しているはずだが、本人は若手のつもりでいる。
(フレデリックの書く曲はヘンデルのオペラがモデルだが、性格はヘンデルのような激情型ではない)
〇ファウスティーナ(Faustina)
ベテランソプラノ歌手。ソプラノリリコの美声を持つ。
実は作曲家フレデリックの恋人。
【作中作オペラ『オルフェオ』の登場人物と声種】
〇オルフェオ(Orfeo)
メゾソプラノ。羊飼いの青年。美声の持ち主で竪琴の名手。
原作を無視した皇后様の命令により、帝都版の台本では女装して死の国へ降りることとなった。
作中ではジュキが演じる。
〇エウリディーチェ(Euridice)
ソプラノリリコ。オルフェオの新妻でニンフ。
幸せ絶頂のさなか、毒蛇に噛まれて命を落とす。
作中ではファウスティーナが演じる。
〇愛の神(Amore)
ソプラノレッジェーロ。
オルフェオの音楽と二人の愛に心を動かされ、エウリディーチェを死の国から救う。
帝都版の改悪台本では、オルフェオに女装を命じた張本人。
手に弓矢を持った、いわゆるキューピッドの姿をしている。
作中ではユリアが愛の神の衣装で舞台に出てくるシーンがあった。
〇嘆きの川の渡し守カロンテ(Caronte)
バス。死の国へ至る「嘆きの川」の渡し守。
〇冥界の女王プロセルピナ(Proserpina)
ソプラノスピント。
作中ではクロリンダがプロセルピナの衣装を借りて舞台に上がった。
〇ニンフと羊飼いの合唱(Ninfe e pastori)
〇地獄の亡者たちの合唱(Spiriti infernali)
どちらも混声合唱。同じ歌手たちが歌うが、衣装を変えて出てくる。
*
便宜的にメゾソプラノ、ソプラノリリコなどと書きましたが、作中のモデルになっている1700年代前半はまだ、こうした分類はありませんでした。
このオペラだったら「嘆きの川の渡し守」役のバス以外はすべてソプラノと記されていたでしょう。
でも現代の我々には、声種の違いを書いた方が分かりやすいよね……
事実、4人の歌手は全然違う声で歌っています。少なくとも作者の頭の中では、「こういう声!」というイメージがあって聞こえていたのだ!笑
ジュキくんのよく通る、時には鋭い響きを伴った男性的なメゾと、ファウスティーナのふくよかでつややかなソプラノは全然違うのだ!
*
架空のオペラ『オルフェオ』は決して作者オリジナルではなく、モンテヴェルディの『オルフェオ』(1607年初演)とグルックの『オルフェオとエウリディーチェ』(1762年初演)をミックスして作りました。
歌詞もイタリア語の台本を参考にしながら考えました。どちらのオペラもWebで台本が読めるので…… 100%創作だと思われていたら、ごめんなさいでした!
バロック時代は同じ台本に複数の作曲家が曲を付けたり、改稿された台本を使ったり、ということがよく行われました。
題材も神話や古代史、中世の叙事詩に取材したものが多かったので、同じストーリーが繰り返し演じられることも珍しくなかったのです。
*
音楽オタクトークにお付き合いいただき、ありがとうございました。
クリスティーナ皇后につかまると、延々こういう話題が繰り広げられるんですよ笑
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます