性根の腐った僕が幼馴染みを取り戻す為、ぼっちの女子と手を組む話。
矢魂
プロローグ
誰かが言った。『恋は戦争である』と。
だが、戦争とは忌むべき行為である。古今東西ありとあらゆる歴史を紐解いても、戦争の末不幸になった者の方が圧倒的に多い。故に、僕は色恋などしてこなかったのだ。……できなかったのではない、決して!
この僕・
とにもかくにも、一度は疎遠になった中学時代を経て、僕達は同じ高校に通うこととなった。入学したての一年間で、徐々にだが僕と佐山は再び話をするようになっていった。他のクラスの男子とは違い、こちらには幼馴染みという強力なアドバンテージがある。この調子でいけば、二年生になる頃にはきっと元の関係に戻れるハズ……。そんな淡い期待を抱いていた僕は愚かだった。
二年生に進級して間もない頃。僕は衝撃的な報せを聞く事となる。
「サッカー部のエース・
噂好きの女子達がそんな話をしているのを小耳に挟んでしまった。噂はあくまで噂だと一蹴し、彼女達の関係に気付かないフリをしてしまえば、哀れなピエロとしてやり過ごすこともできたろう。しかし、それは無理な相談だった。皮肉にも、僕はその時初めて彼女への恋心を自覚したのだ。そしてそれは、恋と言う名の戦争に身を投じる覚悟が決まった瞬間でもあった。
誰かが言った『恋は戦争である』と。
だが、戦争とは忌むべき行為である。古今東西ありとあらゆる歴史を紐解いても、戦争の末不幸になった者の方が圧倒的に多い。……しかし、しかしだ。戦いと言うものは
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