第37話 M-1グランプリの感想

 Mリーグの話ばかりしていたので、たまには違う話をしよう。

 

 年末といえばMリーグよりもM-1グランプリの話題の方がわずかにメディアで取り上げられているんではないだろうか? なに? わずかじゃないって?

 

 私もたまたまタイミングが合ったので今年はM-1を観る事ができた。熱心なお笑いファンではないので残念ながら今回の出場者は、どっかで顔を見た事があるかな? くらいの芸人ばかりだった。

 

 その中で一際目を引いたのは勿論(?)ヨネダ2000である。愛ちゃん、良いフォルムしてるねぇ。今回唯一の女性コンビというのも注目ポイントだが、何より結成二年目というのに驚いた。これだけ沢山のコンビが参加する大会で、二年目で決勝に出られると言うのはやはり凄いんじゃないだろうか?

 

 さて、ヨネダ2000の話だけでも良いのだが、一応優勝したウエストランド、二位のさや香、三位のロングコートダディもざっと語ってみよう。

 

 まずは三位のロングコートダディ。一つ目のネタは笑い飯っぽいダブルボケで、そうしてみると細い方が哲夫に見えてきた。二つ目のネタはガラッと変えてきたが同じようなダブルボケの方が良かったかもね。実力はありそうだがもしかしたらしばらく優勝は出来ないかもしれないな。

 

 二位のさや香はどっちも面白かった。突っ込みのワードが常識人のそれではなく、徐々に突っ込み側も狂って行く感じが独自の世界観で良かった。「佐賀は出れるけど入られへん」とか「人間が普通に生きてたら佐賀に行くタイミングなんか無い」とか「お前のおとんの元気のマックスは俺の微熱のちょっと下じゃ!」などと突っ込みのが暴走していく感じで畳み掛けてきて、かなり飛びぬけていたと思う。

 

 一位のウエストランドは、結局あのキャラで毒を吐く笑いが上手く嵌ったって感じで、なんとなくカジサックに似た方が毒を吐くのと、ミスタービーンみたいな方が冷ややかに見ている感じが独特の世界観を作り出していた。

 しかし、ウエストランドが優勝したのはどうも昨今の窮屈すぎる世相を反映しているような気がする。正直、漫才としてはさや香の方が私は好きだったかな。

 

 よし、とりあえずファイナリストの話はざっくりすませたので、私の注目していたヨネダ2000について話を進めていこう。

 このコンビを知っていたのはたまたまアベマのバラエティ番組で観たからである。その時はネタをやっていなかったので、今回初めてネタを観る事となった。

 

 どんなネタをやるのだろう? と思って観ていたら、予想以上に面白くて驚いた。私の中ではさや香が優勝、ヨネダ2000が二位って感じである。

 

 YouTubeで今でも観るのはヨネダ2000ばかりで、ウエストランドは一回か二回観ただけである。イギリスで餅つきをするという設定で暴走する誠を冷静に見ながらも付き合う愛。いつの間にか舞台はイギリスの路上になっており、アウェイな空気の中で餅つきが始まる。愛の「ぺったんこ」、誠の「あ゛~い!」で掛け声を掛け合い、正確なリズムで餅をつく。

 

 この正確なリズムが心地良く、何度も観てしまう。ネタの後半でDA PUMPのkenzoが出てくるのだが、M-1終了後、TicTokのDA PUMP公式でヨネダ2000のネタやってみた動画を出していた。ツイッターでもやり取りがあったようだ。

 

 大悟はヨネダ2000に対して、「お前らには点数じゃなくて花マルやるわ」と言い、ノブは「サウンドトラックを出して欲しいわ」と言っていた。

 この二人の凄いところは、ネタも衝撃的だったのだが普通にトークも面白く、ノブのサントラ出せに対して「将来の夢はヨネダ2000フューチャリング東京スカパラダイスオーケストラ」と瞬時に切り返していた。二年目の芸人だと思うとこの先が恐ろしいコンビである。

 

 年末のこの時期に餅つきのネタをやったのが、新年を見越しての計算だったとしたらこのコンビは天下を獲るかもしれない……。

 

 YouTubeなどで観る場合は、中毒性が高いので覚悟をして観て欲しい。

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