第20話 デート中の笠間夫婦

 皆さんご機嫌麗しゅうございますか?

はい、ということで!

OPテーマ『大好きな人』とともに、『可愛い嫁さんとの結婚生活』のお時間がやって来ました!

今日も精一杯実況をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

 そういえば、今回でちょうど20話目なんですよね。

いつもご愛読くださり、ありがとうございます!

わたくしも作者さんも大変大喜びでございます。

これからも、『可愛い嫁さんとの結婚生活』をよろしくお願いします!

 前回は颯太と渚による恋のお悩み相談所が臨時開設され、清太のお悩みを解決していました。

今回の話はそれから1時間ほどたったところからお話が始まります。


「清太くん頑張ってほしいね!」


「そうだね。でも相手はさくらちゃんだからねえ……。結構苦戦しそう。普段の接し方を見ると友達とか幼馴染とかの感覚なんだよね」


「わたしもそう感じる。清太くんがさくらちゃんを気づかせることが出来たらすごいかっこいいと思う!」


「だよね! 僕たちは陰で見守っていようね」


「うん!」


 2人で仲良く手を繋ぎながら、あの丘へと向かっていた。

あの丘と言ったらあの丘しかありませんよねえ?

忘れたっていう人……もう一度1話目からこの話まで読み直して来てくださいね?

圧をかける圧をかける圧をかける……!

まあ冗談ですが……。

忘れちゃったよっていう人は、ちょうど10話戻ったところに行って読み直してみてくださいね!


「着いたね、なぎさちゃん」


「うん、久しぶりに来たね」


 急な階段を上がると見えてきたのは、小高い丘の上から街を見渡せる小さな広場。

この場所は2人にとって一番の思い出がある。

何故なら……。


「そこでそうたくんと遊んで、プロポーズしてくれたもんね」


「は、恥ずかしいからあまり言わないでなぎさちゃん……」


「そうたくんがそう思っても、わたしは絶対に伝えるからね。何度でも!」


 顔をずいっと近づけてそう言う渚。

渚の美しくて可愛い顔が自分の眼の前に来たことで、颯太は思わず目を逸してしまった。

すると、渚は不機嫌そうに頬を膨らませ、颯太の頬に両手を添えた。


「何でわたしから目を逸らすの? ちゃんとわたしのこと見てよ……」


「あ、ごめんねなぎさちゃん! なぎさちゃんの顔が可愛いからつい……」


「――――もう、急にそう言ってくるところがそうたくんのずるいところだと思う」


「あ、なぎさちゃんも僕から目を逸したね? なぎさちゃんも僕のことちゃんと見てほしいなあ……」


 バカップルな会話をしている颯太と渚。

お互いの想いが募り、だんだんと頬が赤く染まっていった。

周りには誰もいない。

いたとしても木々に止まっている小鳥、そして葉や草むらにいるアリなどの虫たちだ。

そしてついでに颯太の足元を横切る黒くてモコモコ動く大きな毛虫が一匹……ケムシぃ!?

 何故そこで毛虫が出てくるんですか!?

いや、確かに虫たちがいるって言いましたけど……虫がいるからってわざわざ虫嫌いな人たちが一番見せちゃダメな生き物を、何故拡大して注目させるのか意味がわかりません!

作者さんこれなんとか……はい?

そこら辺にいる虫をピックアップした結果、毛虫が良かったから選んだ?


―――――は?


 あ、ごめんなさい、つい本音が……。

でも確かに田舎の道端とかにこの毛虫結構いますよね〜。

よく歩道とか横断歩道を歩いていて、たまに交通法違反で道路を斜め横断しちゃって車に踏まれて無惨な姿になっている、黒くて太いタワシみたいな姿で足の早いあの毛虫です。

 あの毛虫の名前は『ヒトリガ』といい、蛾の幼虫の仲間らしいです。

食料のイタドリやたんぽぽなどを求めに道路に降りてくるようです。

 そしてこの毛虫、実は毒がありません。

えっ!? 毛虫って毒があって子どもたちの大天敵よ!

もしそれが間違った情報で、わたしの子どもが大変な目にあったらどうするのよ!

責任取ってくれるの!?

ってまるでデパートで限定の福袋を取りに行くように押し寄せてくるそこの奥様方……この毛虫は本当に毒がありません。

 確証は?

わたくしが小学生の頃、実際に毛を撫でながら可愛がっている男の子がいました……。

そして、いつになっても症状は出ていませんでした。

ほら、これが証言ですよ。

なので、見かけたらじゃんじゃん触ってみてくださいね!


「なぎさちゃん……」


「そうたくん……」


 そんなヒトリガの幼虫のことなど目に入るはずもなく、2人は見つめ合って唇を重ねた。

あらら、誰もいないからって甘い空気を作っちゃって……。

一応言いますが、ここは公共施設ですからね?

まあ、公園だからこそこういうことをしたくなってしまうのでしょう。

公園はある意味恐ろしい場所ですね。


「――――はあ、はあ……。そうたくん、大好きぃ」


「なぎさちゃん、僕も大好きだよ」


「あっ、じゃあそうたくんに一つだけわたしにやってほしいことがあるの!」


「やってほしいこと? なに?」


「その……も、もう一度……あの言葉を言ってほしいの……」


「あの言葉――――えっ!?」


 とんでもない発言に颯太は戸惑った。

あの言葉、つまりもう一度プロポーズの言葉を聞きたいというわけだ。


(そんな恥ずかしい言葉すぐに言えるわけ……)


 そう思っていると、渚の表情が目に入った。

颯太の言葉を期待しつつも、蒸発してしまいそうなくらい顔を真っ赤にしている渚。

ここが男の見せ所だ颯太!

もう一度言って、渚をメロメロにさせてやれ!


「な、なぎさちゃん……。ぼ、僕は……僕はなぎさちゃんのことが好きです! だからもう一度言います……。僕と結婚してください!」


「――――! うん!」


 プロポーズの言葉を聞いた瞬間、渚の恋心はさらに加速した。

やはり渚にとって、颯太は大好きな人で一生傍に居たい人で大切な人で――――言葉に表すことが出来ないこの想い……。

渚は颯太に飛びつき、強く抱きしめた。


「そうたくん、そうたくん! わたし、そうたくんと結婚できて良かった! そうたくんを好きになって良かった! わたしはずっとずっとそうたくんのお嫁さんだよ!」


「なぎさちゃん……。うん、僕もなぎさちゃんを好きになって良かった。僕はこれからもなぎさちゃんを大切にしていくし、傍に居るから!」


「うん! そうたくん大好き!」


 そう言ってまたキスをする笠間夫婦。

途中から何故か毛虫の話になってしまいましたが、2人が幸せな姿が見ることが出来ればそれでOKです!

 それにしても……ああ、もう素晴らしい景色です!

わたくしの体が火照ってきて、鼻血が出てきて涙も出てきちゃいました。

とりあえず鼻に栓をして、涙を拭く用のティッシュも持っておきます。

ずびび……。

 ということで、『可愛い嫁さんとの結婚生活 第20話 デート中の笠間夫婦』いかがでしたでしょうか?

虫の説明は本当にいらなかったですね。

わたくしは悪くないので、文句を言うならアドリブ原稿を読ませた作者さんに言ってください!

ちゃんとしてくださいよぉ作者さん!

クレーム対応は全部作者さんに任せますからね!

わたくしは知りませんよ!

 ということで、怒りのEDです!

それではまたお会いしましょう!

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