増幅詩 遠くの方から声が聞こえる

仲仁へび(旧:離久)

第2段階



 遠くの方から声が聞こえる


「遠くの方から」「声が」「聞こえる」


 ずっと遠くの方から声が聞こえる


「そう」「ずっと遠くの方から」「声が聞こえる」


 どういう事か分からないけれど


「けれども」


 何でか声が聞こえる


「聞こえている」


 声が 声が 声が


「声が」「声が」「声が」


 聞こえる 聞こえる 聞こえる


「聞こえる」「聞こえる」「聞こえる」




「疑問に思った」


「首を傾げた」




 遠くの方からずっと声が聞こえ続ける


「遠くの方から」「ずっと」「声が聞こえ続ける」


 それが不気味でしょうがない


「不気味で」


 それをずっと耳にしている


「ずっと耳に」


 なぜだか耳を傾けてしまっている


「傾けてしまって」


 そんな事はしたくないのに


「したくないのに」


 ずっと ずっと耳を傾けてしまっている


「ずっと」「ずっと」「ずっと」


 今日も 明日も 明後日も


「未来も」「将来も」「永遠にも」


 おそらくは きっと しばらくは


「かなり」「すごく」「果てまでは」


 遠くの方から聞こえる声に


「聞こ続ける声に」


 耳を傾け続けるのだろう


「耳を傾け続けるのだ」


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