瞳の中には君がいた

かなめ

出会い

ガタン...ゴトン...ガタン...ゴトン

 「宿題やった~?」「今日バイトだわ~」


 会話が弾む電車の中しゅん(22)はいつも通り通学中にゲームのログイン画面を開いていた。俺の朝の日課だ。1日1回のあたりもしないガチャを引きインスタを眺めている。しかし、結婚の報告などをみるといつも肩をおとしてしまう。

 

 「しゅん、おはよう」


声をかけてきたのはただの幼馴染である「なつき」だ。

残念ながら幼馴染の名前から女の子を想像してしまうが、大学院に通っている柔道部である。

「あぁ、おはよう。昨日のガチャで新キャラ出たんだけど!!」

などと会話している。

そんな中いつも通りの会話をしていると駅に停車した。すると、

「なつき~おはよっ」

と、朝から元気な声が聞こえてくる。なつきの彼女「みさ」だ。

もちろん、しゅんのことには眼中にもない。いつも通りだ。

「俺、ここだから。じゃあな」


といつもと変わらない日常を送っていた。

「・・・今年は就職できるかな」

などいった心配をしている。大学を卒業したがいまだ就職できていないしゅんは日々バイトに明け暮れていた。

 

「いらっしゃいませ~。ご注文お決まりならお呼びください」


と笑顔で言っているが、内心は帰りたい気持ちでいっぱいだった。

そんなことを思いながら働いているその時、きれいな目をしている女性が店に入ってきた。そんなことを思いながらいつも通り接客しなければ


「すごいきれいな目だな・・・

 ??!!

 いらっしゃいませ!!!」


 女性は驚いた顔で急いで席に着いた。

 

これがしゅんと女性の出会い。そして、何気ない日常が変わっていく。


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