第718話 かりんちゃんは今日も部屋の中 その2
【登場人物】
種子島かりん DStars4期生 FPSつよつよ陰キャV
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
鳥羽レーヌ DStars4期生 お姫様系VTuber
石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎
【シチュエーション】
ばにらとのコラボ配信から逃走したかりんちゃん。
そんな彼女を心配して、同期から凸電がかかってくるが……?
◇ ◇ ◇ ◇
レーヌ「しのしの先輩、もっと優しい人だと思ってたのらよ」
「けど、すっごくスパルタでショックなのら~~~~!」
かりん「ばにらちゃんは、なんか思った通りの人だったかも」
「けど、あのノリに正面からつき合うのはキッツいわ」
「配信者としてのエンジンが違う」
レーヌ「もうちょっと配慮して欲しいのらよねぇ」
「こちとらVTuberとしてあかたんなんだぞ」
かりん「まあ、それくらい覚悟してやれってことなのかもしれないけど」
「いきなりはちょっと厳しいよね……w」
レーヌ「そういえば、かりんちゃ」
「ばにばにせんぱいの配信に急遽出てたのらね?」
「あれってなんか打ち合わせしてたの?」
かりん(!)
(レーヌ、やっぱりかりんの配信見てくれたんだ)
(それできっと、心配して電話をかけてきて……!)
レーヌ「かりんちゃすごかったのらよ」
「ばにばにせんぱい、ゲームつよつよなのに」
「しっかり食らいついてて! 流石はゲーマーなのらね!」
かりん「いや、そんな……!」
レーヌ「最後は負けちゃったけど、かりんちゃの得意なゲームなら」
「今度はぜったいに勝てるのらよ!」
「自身持つのらよ、かりんちゃ!」
かりん「レーヌ……!」
「うん、そうだね」
「次は絶対に負けない」
「次があるかは分からないけどw」
レーヌ「ばにばにせんぱい、勝負事大好きだから」
「きっとすぐに対決することになるのらよ」
かりん「じゃあ、ちゃんと準備しておかないと!」
「そうだ! よかったらレーヌも一緒に練習する?」
「そろそろAPEXの朝練の時間なんだ!」
レーヌ「あされん?」
「あのゲームって、そういうのあるのら?」
かりん「ほら、今って通勤ラッシュの時間帯でしょ?」
「通勤途中にスマホでプレイする人たちが」
「けっこういるんだよね~!」
レーヌ「んなぁ~~~~!」
「流石はAPEXガチ勢なのらぁ~~~~!」
かりん「ほら、はやく準備して!」
「9時回ったら、学校も仕事もはじまっちゃうんだから!」
レーヌ「待って、待ってぇ~!」
「レーヌやるとは言ってないのらよぉ~~~~!」
「まだねむねむたいむ終わってないのにぃ~~~~!」
かりん「ほら! はやくはやく!」
「朝活は身体にも脳にもいいんだから!」
「夜型の生活をここでたたき直してあげるんだから!」
「…………ふふっ!w」
◇ ◇ ◇ ◇
レーヌ「ふぇえぇ、かりんちゃもしのしの先輩と同じくらい」
「スパルタだったのらよ……!」
「レーヌぼこぼこにされちゃったぁ……!」
かりん「レーヌ、意外に動けるじゃん」
「正直、そんなにゲームとか得意じゃないと思ってたのに」
「どこでそんなゲームスキルを身につけてきたの?」
レーヌ「ん~~~~? それは、きぎょうひみちゅ☆」
かりん「なんだよそれ!w」
レーヌ「なんにしても、かりんちゃが元気になってくれて」
「よかったのら! 笑ってるかりんちゃが一番なのらよ!」
かりん「…………レーヌ!」
レーヌ「Bちゃから怒られちゃったりしたけど」
「まだレーヌたちデビュー前なんだから」
「あんまり気にせずやっていくのらね」
「元気出すのらよ」
かりん「うん、ありがとね。レーヌ」
「ちょっとだけ、元気出たよ」
レーヌ「んな~!」
「それじゃレーヌは、これから二度寝するのらよ」
「やっぱり夜じゃないと、調子が出ない……」
「ふぁ……すぴぃ……(寝落ち)」
かりん「ちょっとちょっと! 通話しながら寝るなって!」
「まったくもう、とんでもないのと同期になっちゃったわ」
「けど、ありがとねレーヌ」
「ほんのちょっとだけ、VTuberやる勇気が出たよ」
スマホ「プルルプルル♪」
かりん「はっ⁉ また、電話⁉」
「今日は朝から、なんだかあわただしくない⁉」
「いったいなにがどうなって……」
「って、ばにらちゃん⁉ なんで⁉」
「もしかして、昨日の配信のお説教とか、はじまっちゃう感じ⁉」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
レーヌのナイスフォローにより、メンタルを回復したかりんちゃん。
回復役が同期に一人いるかいないかって、意外に大事かなと思ったり。
こういうお悩みを気軽に話せる同僚って大事ですよね。
そして、空気を読まずにやってきたばにらの電話。
もちろんもなにも、例のドッキリ企画へのお誘いですが……こんな感じで、せっかく回復したかりんちゃんには、その流れはキツいのではなかろうか?
ばにらさん、もうちょっと新人さんに配慮をしてあげて。
次回、ばにらとかりんちゃんふたたび。切断逃亡を決めたかりんちゃんは、気まずいばにらを相手にちゃんと話すことができるのか。今、VTuberとしての意地が、試されている。今後の展開が気になる方は――ぜひぜひ評価・応援・コメントよろしくお願いいたします。m(__)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます