第689話 先輩なんですけ~ど~! その3

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

津軽りんご  DStars特待生 きまぐれ僕っ娘

羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意

石清水しのぎ DStars3期生 おっぱい侍太郎

高円寺ラム  DStars4期生 悪くない陽キャ

たたたたた  ばにらのリスナー らいおんらーめんの店員


【シチュエーション】

かりんちゃんとの突発コラボ終了。

なんだか不穏な終わり方をしてしまって……?


◇ ◇ ◇ ◇



ばにら「じゃあ、さっそく頼らせていただきますけど」


   「あんな陰キャ、どうやってVTuberにしたらいいバニか?」


   「勝手に配信終わらせちゃうような、やんちゃガールバニですよ?」


あひる「ばにら……」



   「お前も言うてたいがい、やんちゃガールやろがい!!!!」



しのぎ「……言われてみれば」


ずんだ『配信なんでもありの、やりたい放題だでな』


ラ ム「ばにらちゃんの配信は参考にしちゃいけないって」


   「Bちゃんから教わりました!(無邪気)」


たたた「まあ、たしかにばにらさんしか」


   「このフリーダムな配信はできないッスよねw」



あひる「そういう意味じゃない!」


   「ずんだと絡み出して、ちょっと角が取れてきたけど!」



   「先輩とのコラボNGとか」


   「企業案件お断りとか」



   「たいがい問題のあるVTuberだっただろうが!」


   「そういうの棚に上げて、なにを常識人ぶってるんだよ!」



ばにら「……た、たしかに」


   「ばに~らも昔は、かりんちゃんとそう変わらないタイプ」


   「陰キャを煮染めてさらに煮こごりになったようなVTuberだったバニ」


あひる「せやろ! そのことを、あひるもぽめしゃも気にしてたんやぞ!」


   「だから、それとなく……お前が傷つかないように声かけしてたんや!」



   「なのにばにら! お前は人の善意を仇で返しやがって!」


   「弄りやすいおもちゃみたいに、あひるのことを見てるだろ!」


   「許せねぇ……!」



ばにら「そ、そんなことないバニよ!(あせあせ)」


   「ちゃんとばに~らも、あひる先輩がいてくれて(あせあせ)」


   「ありがたいなって思っているバニだから(あせあせ)」



   「ほんと、いつもサンキューバニな?(棒読み)」



あひる「その発言からして先輩をナメてんだよ!!!!」


   「オメーッ! 後輩がどうこう言う前に、そういうの直せや!」



たたた「だはははははははwww」


しのぎ「あひる先輩、いろいろ溜まっている太郎なんだね」


   「なにかあったら、しのぎに気兼ねなく相談してくださいだよ」


   「もちろん二人っきりでも……OKデス!(ふんす)」


ラ ム「先輩・後輩の関係ってむずかしいんだねぇ~」


   「勉強になるなぁ~」



   「とりあえず、あひる先輩は雑に絡んでOKってのはわかった!」


   「ラム、覚えました! ふっふ~~~~ん!」



ずんだ『えらそうに言ってるけどさ、あひる?』


   『アンタ、あの二期生の錚々たるメンバーの中で』


   『胸を張って「先輩です!」って言える立場なの?』



あひる「それはそう!!!!」


   「たしかにそう!!!!」



―――――――

あひるちゃん二期生最弱説

―――――――


実は粒ぞろい&特技持ちが多いDStars二期生。


FPSつよつよの渋谷いく。

お料理配信の赤坂ここあ。

クソガキムーブ完璧の太宰府ゆかり。

ただただかわいい(ゲームも強い)丹後ひじり。


そんな中、あひるは長いこと無個性で逆に有名だった。フィジカル&メンタルこそつよつよだけれど、映える配信ができないことで肩身の狭い思いをしていた。

彼女の良さが発揮されるようになったのは、特待生が入ってきてから。


だから実質特待生扱いを受けるんだぞ、羽曳野あひる……!


―――――――



あひる「いや! しかたないですやん!」


   「むしろ二期生が黄金の世代過ぎるんよ!」


   「いくを筆頭に、みんなゲームうまいしさぁ!」


   「その上、ひじりどのとゆかりはロリとしても優秀だし!」



   「ほいでここ先! DStars随一のお色気キャラ!」



   「こんなキャラの大渋滞の中で、埋もれるのはしゃあないですやん!」



ばにら「しゃあなくない! あひる先輩の努力不足や!」


   「あと、黄金の世代はばに~らたち、三期生ですから!」


   「そこは譲れませんから!」


あひる「そういうところが生意気だってんだよばにら!」


   「ええやんけ、話しの流れで黄金世代くらい名乗らせろや!」


   「いうてDStarsはどの期も、他の期にはない何かを持ってる」


   「全員黄金世代みたいなもんやないか!!!!」



   「そういうことにして、この話題は穏便に済まそうや! お願い!」



全 員「いや、おめーがはじめた物語だろうが!!!!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



やはりあひるちゃん、頼りになるようで絶妙にならない。

後輩から完璧に舐められてしまっている。どうしてこうなってしまったのか。

いつも言ってますけど、優しくて面倒見のいい先輩なんですけどね……。


次回、まだまだ続く、あひるの先輩マウント&ツッコミのラリー! こんなことを重ねても、先輩としての風格を備えることはできないぞ、あひるちゃん! ちゃんと現実と向き合うんだ! というところで、あひるちゃんに強く生きていただきたい方は――ぜひぜひ評価・フォロー・応援などよろしくお願いいたします。m(__)m

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