第599話 ともクラ! その10(ラスト)
【登場人物】
低気圧ともこ 企業勢VTuber(美少女ゲー系) 低気圧よわよわV
網走ゆき DStars零期生 よく炎上する
五十鈴えるふ DStars3期生 和風エルフ
【シチュエーション】
ともこがやってるマイクラ企画配信。
配信終わって身内でだべってる。
◇ ◇ ◇ ◇
えるふ「おつかれさまでした~!」
「ともこさん、ゆき先輩」
「今日は本当にお世話になりました」
「私のわがままにつき合ってくれてありがとね」
ゆ き「いやいや、なんのなんの(起こされた)」
「私もともことは、一度絡まないといけないと思ってたから」
「ちょうどよかったよ」
「まぁ、ともこはどうか分からないけど……?」
ともこ「…………(げっそり)」
えるふ「ともこさん? 大丈夫ですか?」
ともこ「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
「低気圧と台風と満月が一緒にきたようなもんだから」
えるふ「それ、だいぶ重傷ですよね?」
ともこ「致命傷負わせたの、えるふちゃんでしょぉ⁉」
「もう、なんなのよそのキャラ⁉」
「私のかわりに美少女ゲームVTuber」
「やればいいじゃない⁉」
えるふ「あー、それもたしかに」
「アリかもしれないですね」
「ちょっと考えてみようかな……?」
ともこ「考えないで! お願いだから考えないで!」
「えるふちゃんはお願いだから、綺麗なVTuberのままでいて!」
「エロと欲望に塗れた、ゆきちみたいなVにならないで~~!」
ゆ き「うぉい! なんで、私に振ってくるんだよ!」
「そこは自分の名前を出す、自虐ネタと違うんかい!」
えるふ「けど、今日は本当に」
「一緒にお話ができて楽しかったです」
「ともこさん、美少女ゲーも好きだけど」
「配信も好きですよね」
「いつも見てますけど、やっぱり思った通りの人だった」
ともこ「…………」
「まぁ、嫌いじゃなかったら、こんな仕事はしてませんよ」
「どっちも好きなので、どっちも取っちゃって」
「身動きとれなくなってますけど」
ゆ き「まぁ、それはな」
「今はもうすっかりゲームの需要が落ちちゃって」
「厳しい時代になっちゃったから」
ともこ「私が扱ってるゲームは、そのままじゃ絶対に」
「動画配信サイトでは流せないですからね」
「そこは工夫していかないと……」
えるふ「あのさ、ともこちゃん」
「それってともこちゃんがやる必要のあることなのかな?」
ともこ「…………⁉」
ゆ き「ちょっ! えるふ! お前なぁ!」
「ともこも頑張って、自分のできることをしてんだろうが!」
「そういうのを否定すんのはよくないだろ!」
えるふ「わかってるよ、ゆき先輩」
「ともこちゃんが美少女ゲームが大好きなのは」
「私も好きだからよく伝わってくる……」
「けどさ、それを自分がやらなくちゃって思うのは」
「また違う話じゃない?」
ともこ「それは…………!」
えるふ「そんな風に、全部ともこちゃんが」
「背負い込むことなんてないんだよ」
「ともこちゃんが頑張るだけが」
「美少女ゲームを活気づける答えじゃないかもしれない」
「だからさ、もっと自分のやりたいようにやりなよ」
ゆ き「あ~~~~そういうことな」
「まぁ、こっちの世界に逃げた私が」
「言える義理じゃないかもしれないけど……」
「ともこ、人生は一度きりだ」
「だから自分の楽しいと思ったことをやれ」
ともこ「えるふちゃん、ゆきパイ……」
ゆ き「おい! ゆきパイなんて呼び方はじめてだぞ!」
「まだちょっと余裕あるじゃねえか、オメー!」
えるふ「ともこちゃんが、もし、新しい一歩を踏み出すなら」
「私はいつでも協力するよ」
「だから、あんまり、自分を追い込まないでね」
「ともこちゃんはともこちゃんのままで」
「最高に面白いVTuberなんだからさ!」
ともこ「いや⁉ なにいい先輩風の風を吹かしてんの⁉」
「芸歴的には、こっちが先輩だがぁ⁉(迫真のツッコミ)」
えるふ「……バレたか(てへぺろ)」
ともこ「もうほんと、えるふさんとは、やってられませんわ!!!!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ともこに無理しなくていいよと諭すえるふちゃん。
苦労してるから、現在進行系で悩んでる人の気持ちが分かる。
コラボよりもなによりも、ともこの気持ちを救ってあげたかったのかもですね。
好きなことを仕事にしても、それが幸せに繋がるとは限らない。
やりたいことをやっていても、それが辛くないわけじゃない。
だったら、せめて楽しく。
ということで、ともこはこれからどういう選択をするのか。見守っていただけると幸いです。そして! いよいよ第三部……は、まだなのですが! 次回からは四期生のある人物に、スポットを当てた話になるんだよねぇ?(謎の疑問口調) 誰だか気になる方は―――ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m
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