第570話 またなにも知らされていないあひる その10

【登場人物】

津軽りんご  DStars特待生 きまぐれ僕っ娘

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意

秋田ぽめら  DStars特待生 みんなのママ

特級呪物   ぽめらの旦那 エロ同人漫画家

大内山みるく 羽曳野あひるのママ(絵師さん)


【シチュエーション】

あひるちゃんドッキリ配信。(運営)


◇ ◇ ◇ ◇


ばにら「みるく先生バニですじゃん⁉」


   「えぇっ⁉ ナレーション誰かなと思っていたら⁉」


   「たしかによく聞くと、みるく先生の声だこれ⁉」


りんご「ちなみに僕は秒で気づきましたよ」


   「みるく先生は実質DStarsですからね!」


ばにら「ていうか、社長雑に吹っ飛ばされたバニな……」


りんご「みるく先生との力関係を表してるよね」


   「さて、まぁ、ここまでは読めた展開ですよ」


   「みるく先生VS特級呪物先生」


   「大怪獣VTuberママ対決はどちらに軍配が上がるのか!」


ばにら「あんまり興味が湧かないバニですけど……?」


二 人「とりあえず……VTRスタート!!!!」



◇ ◇ ◇ ◇



ナ レ「そう! 配信を見ているみんな、気がついたかな!」


   「ナレーションは羽曳野あひるのママこと――」


   「イラストレーターの大内山みるくです!」



   「娘のソロライブ実現のために」


   「溜めに溜めた配信活動のスパチャを」


   「全集中の呼吸で放出しにまいりました」



   「そう……このドッキリはすべて、私が黒幕だ!」



呪 物「みるく先生! ご無沙汰しています!」


   「最近はすっかりと、お互いの活動分野が違ってしまって!」 


みるく「そうですね」


   「昔、お絵かき掲示板で交流していたのが懐かしいですよ」


   「思えばお互い、遠くに来たものです……」



―――――――

補足 二人の因縁

―――――――


どちらもインターネット黎明期出身の絵師さん。

当然、お絵かき掲示板などで活動しており、二人とも同じ掲示板に投稿したりしていた。その後も、個人サイトやPix○vなどで相互フォロー状態だったのだが。


かたや人気イラストレーター。

ラノベからゲームのキャラデザまで幅広く任されてるみるく先生。


かたや男性特化の同人漫画家。

嫁のおこぼれでなんとか漫画連載をとってこれた特級呪物先生。


どうしてここまで残酷な差ができてしまったのか。


―――――――

 


みるく「呪物先生」


   「かつて強敵と書いてともと読んだ」


   「貴方にだからこそ言いましょう……」



   「DStarsは実質……私のものだ!」



呪 物「まさか貴様、実質DStarsを拡大解釈したのか⁉」


   「それはDStarsのメンバーの意味で」


   「DStarsそのものという意味ではないぞ⁉」

  


みるく「違う! 呪物先生! これを見ろ!」



つ【一日社長任命書】



みるく「この書類を、私が百万円で社長から買ったんだ!」


   「故に――今日だけはDStars事務所を」


   「私が好き勝手できるんだよ~~~~ん♪」


呪 物「な、なんという無駄遣い!!!!」


   「貴様、いったいそんな金をどこから!」


みるく「いや、スパチャが貯まっちゃいましてね(上のナレの話)」


   「私ってほら、本業もそこそこイケてるイラストレーターでしょ」


   「だから配信で稼いだお金が、いろんなことに使えるんですよね」


呪 物「ば、ばかな……!」


   「配信が収益化されるだと⁉」


   「ただの絵描きの作業配信が金になる⁉」



みるく「あ、呪物先生は、収益化通ってませんでしたね?」


   「まだこっち側の人間じゃありませんでしたっけ」


   「いやぁ~、それじゃみるくの言ってることも分かんないかw」


呪 物「ふぐぅッ!!!!(大ダメージ)」



あひる「呪物先生がんばって!」


   「かーちゃん! 呪物先生とぽめしゃも! 一生懸命頑張ってるの!」


   「そんないじめないであげて!」



みるく「さぁ、とどめだ……!!!!」




   「領域展開みるくビーム!!!!」



呪 物「ぐゎああああああああああッ!!!!」


あひる「じゅ、呪物先生ぇ~~~~!!!!」


みるく「ふっ……! 汚ぇ鳴き声だぜ……!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



呪物先生VSみるく先生怒濤の決着。

やはり、人気の差が力の差。


大人気イラストレーターVTuberには、呪物先生では勝てなかったよ……!


さて、そろそろこんなことになってきたら、流石のあひるもいろいろ勘づいてくるというもの。そんな彼女の下に、最後の仕掛け人たちが登場いたします。はたして彼女を待ち受ける残酷な事実とは! 気になる方はぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いします!m(__)m

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