第507話 あの日あの時あの配信で その10

【登場人物】

川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber


トキワいま  DStars零期生 事務所発足の切っ掛けになったV

Bちゃん   DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当

羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意


【シチュエーション】

 ばにらの金盾凸待ちを振り返る(弄る)ネタ企画にて。


◇ ◇ ◇ ◇



あひる「だいたいな! 昔からどうかと思ってたんだよ!」


   「お前はたしかに配信にかける情熱はすごい!」


   「DStarsのだれよりも熱いものを持ってる!」



   「けど、それ以外のスペックが低すぎんのよ!」



ばにら「あ、あひる先輩……が、ガチ説教はちょっとやめてもろて!」


あひる「いいや言うね!」


   「今日は言わせてもらうね!」


   「でないとお前はまた同じ失敗を繰り返すだろう?」



   「ずんだも、りんごも、ぽめしゃも!」


   「お前を甘やかすだけで、ビシッと言わないんだもの!」


   「だったらあひるが言うしかないじゃん!」



ばにら「責任感……!!!!」



あひる「VTuberってのはさ、配信だけやってりゃいいわけじゃないの!」


   「もっと周りとの連帯感を持ってもろて!」


   「一人で配信やってるわけじゃないんだからね!」


ばにら「いや、一人バニですよ」


   「配信は一人でも気軽にはじめられるお仕事だから」


   「ばに~らも、やってるバニですよ……(しょぼん)」


あひる「だまらっしゃい!!!!」


   「ぼっち陰キャの屁理屈はいいの!!!!」



◇ ◇ ◇ ◇



Bちゃ「ガチ説教がはじまっちゃいましたねw」


い ま「あひるちゃん、真面目な熱血系だものね」


   「ばにらちゃんが心配なのも間違いないけれど」


   「同時に見過ごせない部分もあったんだろうね」


Bちゃ「まぁ、言って直せるならばにらさんは」


   「ここまで陰キャと呼ばれることはありませんよw」


い ま「けど、ありがたいよね」


   「大人になっても、ここまでいろいろ言ってくれる他人って」


   「なかなかいないよ」



   「先輩・後輩のこれも正しい絆だと、私は思うなぁ……!」



Bちゃ「まぁ、転生前の配信キャリアから言うと」


   「ばにらさんの方が先輩なんですけどねwww」



―――――――

補足 川崎ばにらと羽曳野あひる、どっちが先輩問題

―――――――


DStarsへの加入時期は、あひるの方がはやいが……あひるはDStarsに入る前は、普通に一般女性をしており配信の経験がいっさいなかった。

一方、ばにらは底辺ながらも配信者として活動しており、その頃から追いかけてくれている古参のファンもいる。


箱的には先輩。配信者的には後輩。

ばにらにとってあひるは微妙な立ち位置の人物なのだ。


―――――――



ばにら「あひる先輩! わかってるバニ!」


   「ばに~らも、ダメだなってわかってるバニから!」


   「だからもうその辺にしてもろて!」


あひる「いいやわかってない! お前は全然分かってないバニよ」


   「いいかそもそも…………」



   「凸待ち配信っていうのはな、告知した時点で勝負が決まってんの!」


   「それを言う前に、どれだけ関係性を周りと作れているか!」


   「そういう話なんよ!」



ばにら「でもそれじゃガチンコ感がないバニじゃないですか!」


   「いつメンばっかりやってきて、展開見えてる配信なんて!」


   「なんの面白みもリスナーにはないバニでしょ!」


あひる「たしかにそれもある!」


   「けど、お通夜はあかんやろ!」



   「最低限、来てくれる人はキープした上で」


   「その上で『誰か来ないかなぁ~?』ってやるべきなの!」



   「あひるの言ってること分かるよね⁉」



ばにら「わ、わかりますけど!」


   「けど、やっぱりばに~らは、そういう『ガチ感』を」


   「ちゃんと大事にしていきたいなって……!(すんすん)」



あひる「ばにら」


   「まだ、配信やりはじめて日の浅いお前にはわからんだろうが……」



   「配信なんて九割仕込みだからな!(爆)」


   「ガチンコでやってる奴なんて、そんなにいないからな!」


   「みんな自分や企業が用意した台本通りに」


   「やってるだけだからァッ!!!!(諸説あります)」



ばにら「言っちゃったバニですよこの人!!!!(愕然)」


   「配信者が言っちゃいけないことを!!!!(愕然)」



   「あひる先輩落ち着いてもろて!」


   「たしかにそういう配信者もいるバニですけど……!」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



知ってます? プロより初心者の方があれこれもの言うものなんですよ?


プロはいろいろな事情を知ってるから、黙って頷くだけなんです……。

そして初心者ほど語りたがる。自分をアピールしたいから……。


あひる、先輩マウント、失敗!(某年末番組風に)


年上の後輩、年下の先輩といい、こういう微妙な年齢差か起こるトラブルって、横で見てる分には面白いですよね。当事者になるとちっとも笑えませんが。ちなみに、筆者はクソみたいな職歴しかないので、普通にそういう経験ばかりです。w


さて、ここでドクターストップ。Bちゃんに止められたばにらとあひるは、いったいなにを思うのか――盛大な勘違いお説教の終わりが気になる方は、ぜひぜひ応援コメント・評価・フォローなどよろしくお願いいたします!m(__)m

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