【ダイジェスト】十二剣戦記

第8章サイドストーリー 改造人間と副作用

　千は、競闘市を訪れる。

千は競闘市のコロシアムへやって来た。すると、覚史に話しかけられる。

覚史達は競闘隊で、今は大会が無いから競闘隊本部にいるという。

千は覚史に案内され、競闘隊本部へ向かう。

競闘隊本部には、千が大会で戦った白黒表がいた。琳に似た女性もいる。

琳に似た女性を、覚史達は氷室凛（ひむろりん）と呼んでいるという。

凛も競闘隊の1人として活動しているという。

覚史に競闘隊本部内を案内される千。競闘隊本部には、トレーニングルームがある。千はトレーニングルームを借りる。

トレーニングルームで、千はリバーシの魔機を試してみようと考える。

千は、リバーシの魔機を具現化する。そしてリバーシの魔機のボタンを押す。しかし、表のように人格は変わらない。

表はリバーシの魔機で人格が変わる。そんな表の事を不思議に思う千。

トレーニングルームを出ようとすると、凛と琳に会う。凛は覚史によって作られた、理想の琳。なので琳と似ている。

琳は明かす。覚史とは幼い頃から戦っていた。だから凛にはその頃の実力が反映されているのではないかと。そして琳は凛も競闘隊で活動している事を聞いた。なので凛も戦える。

琳は凛の実力が楽しみだと、笑う。

琳と凛は位置につき、魔機を具現化する。凛の魔機は雪の結晶の魔機。雪の結晶の魔機は、雪の結晶をモチーフとした剣だ。

琳と凛は、戦う。

凛は階路を作り出し、その上に立つ。そして魔波で琳に攻撃する。琳は、魔波をはじく。

琳も階路に乗り、凛と剣で戦う。両者とも、剣の腕はほぼ互角だ。しかし琳が勝ち、琳は凛を落とす。凛は尻もちをつく。

琳が降りてきて、凛に剣を向ける。琳は言う。勝敗を分けたのは、強くなりたいという意識の差だと。

琳と凛は魔機を消す。そしてお互いを称え合い、トレーニングルームを去る。

　千は表に会う。

表は悩んでいるという。何故、自分は二重人格なのか。何故、裏奈という裏人格が生まれたのか。

表は裏奈について調べようとする。千も協力する。

千達は暗魔や魔術師という可能性も考えた。そして、色々な人と会った。

その内の1人が、板手締治（いたでていじ）。

締治は、改造された人の副作用を治す仕事をしているという。

千は改造とは何なのか聞く。締治は答える。マギアは人を改造して、新たな能力を付与したり既存の能力を強化したりしている。しかし、改造には副作用がある。力を使うと空腹になったり、眠くなったりなど。

千は、表について話す。

締治はもしかすると、表は改造されたかもしれないと考えたという。そして、その副作用で裏奈が生まれたのではないかと。

締治はスパナの魔機を具現化する。スパナの魔機は、スパナをモチーフとした杖である。

スパナの魔機の穴に腕を通すと、腕を通した者が改造されたかどうか調べる事ができるという。

表は穴に腕を通す。そして、じっとする。

締治がOKサインを出し、表は腕を外す。

締治は分かった事を明かす。

裏奈は改造されている。そして、表は改造によって生まれた人格。

裏奈の両親は裏奈の腹黒な人格を矯正しようとして、マギアに改造を頼んだ。その結果、表の人格が生まれた。

しかし裏奈の人格は完全に消えず、リバーシの魔機によって表れるようになったという。

表は、膝をつく。

　表は、裏奈に筆談で聞く。改造された事を知っていたのかと。

表はリバーシの魔機で裏奈になる。そして、裏奈は答えを書く。自分は改造された。そして改造を頼んだのは、両親。表の事を思って、今まで黙っていたと。

裏奈は表になり、表はありがとうと書く。

千と表、凛がいる、競闘隊のメインルーム。

表は自分が作られた存在と知り、ショックを受けた事を、凛に明かす。

凛は自分について話す。

凛は覚史のキャンバスによって生み出された。なので本当はこの世に存在しない。けれども皆、凛として受け入れてくれた。だから表が作られた存在だとしても、皆表を受け入れてくれる。表は存在していいのだと。

表は、涙を流した。

　競闘隊本部を、磁石の魔機使いが訪れる。磁石の魔機使いは、マギアの派遣部隊の1人。

締治は改造人間の秘密を調べる事ができる。その為、磁石の魔機使いは締治を消すという。

締治に協力し、表も戦う。

磁石の魔機使いは、磁石の魔機を具現化する。磁石の魔機は、磁石をモチーフとしたアーム。

磁石の魔機使いはキャンバスを展開する。キャンバスは、柱が何本も立つ廃工場。

磁石の魔機使いは天井に張り付く。そして、天井から魔波を放つ。

締治は磁石の魔機使いに向けて、魔波を放つ。表は階路を作り出し、磁石の魔機使いまで進む。そして、磁石の魔機使いを攻撃する。磁石の魔機使いは受け止める。

磁石の魔機使いは柱に張り付く。表はリバーシの魔機で裏奈になる。そして、柱を壊して磁石の魔機使いを落とす。

裏奈と締治は磁石の魔機使いを攻撃し、磁石の魔機の石を破壊する。キャンバスも解ける。

磁石の魔機使いは締治、そして表と裏奈をマギアは倒すと言い、去る。

　締治は、表と裏奈に聞く。改造の副作用である、裏奈を消すか。それとも、改造を戻し表を消すか。

表は、裏奈を消さない。裏奈も、表を消さない。

2人は共に生きていくという。

その言葉を聞いて、締治は励ます。そして、締治は去る。