着々と
好かれるキャラに
マンガ家赤松碧波の次作品の大枠が決まったがまだ名前やタイトルといったところがまだ決まっていない。
ネームの段階ではタイトルを仮でもいいかもしれないが雑誌に載るとなった場合にはタイトルをつけなくてはならない。
まだまだ作品を描くにあたってやらなきゃいけないことは沢山ある。
タイトルをすぐに思い浮かべばいいが中々そうもいかず、子グマの名前を考えるところから始めようと決めた。碧波は白翔にも意見を求めた。
「白翔、子グマの名前だけど何がいいと思う?」
その子グマは男の子の設定?それとも女の子の設定?それにもよって付ける名前が変わってくるよ。両方考えた方がいいならそうするけど。
碧波は白翔とともに子グマの名前をノートに書いていってピンと来るのがあればいいなと考えていた。お互いに見せあってどれにするか話し合っている。
「女の子だったら ミナ、ルナ、ユイ、ミナミ、リナ、カリン、キョウコ、ハルカ、ヒカリ、コハル、サキ」
「男の子だったら ヒロキ、シゲアキ、サトシ、トオル、ユウセイ、ナオト、マサヒロ、ユウト、サトル」
あくまでも候補であってこの中から決める必要はないけどいい案があればどんとん出し合おうね。そう言って布団を敷いて寝る。
碧波は寝言でもクマの名前は……。何がいいか……。そんなスグに決まらないよ、白翔。
翌朝、白翔が目覚めると碧波は既におらずリビングにいる母親に尋ねた。
今日は早く行かなきゃいけない用事があるって朝ご飯食べてすぐに出て行ったよ。白翔も朝ご飯食べて早く学校に行きな。いつもギリギリに出てるんだから。
白翔は次回作のことを登校だけでなく、放課後にも考えていているとクラスの女の子が声をかけてきた。
「黒木君、どうしたの?ずっと何か考えているみたいだけど何か困っていることがあったら話を聞くよ」
白翔のもとに声をかけてきたのは
自分のことで悩んでいるわけでもないし、話すかどうかな考えていたがヒントになり得ればいいなと話すことにした。
「赤星さんだったら子グマになんて名前にする?」
……。黒木君、どういうこと?言っている意図が分からない。ちゃんと説明してくれないと答えられないし答えを導けないよ。
そりゃそうだよね、急にゴメンね。詳しい話は授業後に学校近くの公園で話すからそこで話すよ。
学校帰りに公園でマンガ家赤松碧波の手伝いとして意見やアドバイスをしていること、今は家で居候していることなどを話していた。
杏珠、赤松碧波さんの作品好きだよ。まさか同級生の黒木君も関わっているとは知らなかった。
前にテレビで観たときかわいいなと思っていてさ。生で会わして欲しいって、そんなの
公園で話していると碧波がやって来た。
白翔、何してるの?女の子と一緒って……。
同じクラスの赤星さん。碧波を生で会えたら嬉しいってさっき話してたばかりだよ。赤星さん、生で見れたね。それで隣の人は?
杏珠っていつも碧波さんかわいい、会いたいって言ってたもんね。同じ高校ってことは言っててもクラスまでは言ってなかったか。
そう語るのは杏珠の姉、
タイトル決定
家に帰ってきて白翔、碧波、赤星姉妹の4人で次回作のタイトルやキャラクター、ストーリーといったところを話合っていた。
三人寄れば文殊の知恵ではないが1人で考えるよりも沢山で考えた方がいいものが描ける、それに読者としてどう言ったものを求められているのか聞ける絶好のチャンスでもあった。
それぞれ仲のいい友達の名前を挙げて言って。
驚いた顔をした白翔と赤星姉妹、主人公になり得る大事なものを仲のいい友達の名前から取る。そんな感じでいいのか逆に不安になっていた。
杏珠から碧波に質問をする。
名前だけだと思い浮かばないので子グマのイメージ図みたいなのあったら考えやすいかなと……。すみません、いきなり意見させてもらって。
それもそうだね。ササッとクマの絵を描き上げた。
碧波も考えるけどみんなこのクマに名前を付けるとしたら何かな?女の子で考えているからお願いね。
完全に他力本願のような気もするが誰もそこには触れずに考えていた。1人ずつ言っていこうか。
碧波はハルカ、白翔はユウコ、光子と杏珠は重複してリナとそれぞれ挙げていった。
じゃあ子グマの名前はリナちゃんに決めた。
ホントにこれで決めるのか、疑いつつも碧波は嬉しそうな表情をしていて次はリナちゃんを世話をする主人公の名前を決めよう。
決まればサクサクといくスタイルなんだと白翔は改めて感じていた。主人公となる男の子と女の子の名前を何にするか考えていたが思いもよらない形で名前が決まることになる。
お姉ちゃんが光子ちゃん、妹が杏珠ちゃんっていう名前だからそれぞれの名前を取って杏子って名前にしようと思うけどいい?ダメなら違う名前にするけどさ。
いいけどさ……そんな決め方でいいの?
子グマの名前はみんなで考えるけど名前は私たちの名前から取るのか。マンガ家はみんなこうなのか?それとも碧波が特異なのか誰にも分からない。
最後は作品を左右するとも言えるタイトルだけになる。これは意見を聞くのか、自分で決めるのかどうするのか伺っていた。
マンガ家赤松碧波の次回作を決めた。
「杏子と子グマのリナちゃん物語」
これでいこうと思います。
みんなのおかけで思っていた以上に早く決まったよ。
碧波以外の3人は意見を出して重複したものと姉妹のな名前から取っただけ。赤星姉妹はここに来る必要があったのか。手助けが出来たらないいかと呟きつつ赤星姉妹は家に帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます