第43話
「そんな事をおにぃから言われたんですか?」
私が冬也の好きな所を語っていると真剣な顔で尋ねてくる春ちゃん。
余計な事までついつい喋ってしまった。
「べ、別にもう気にしてないから。むしろ、女として見ていないって言われたから、努力しようと思えて・・・」
「それでも、流石に酷いと思います」
プリプリと怒る春ちゃんだったが、唐突に何かに気付いたようで。
「だから、莉奈さんはおにぃから告白して貰えるよう、あんな遠回しのアプローチをしてるんですか」
「・・・」
何も言い返せなかった。
「それ、逆効果ですよ」
「え?」
春ちゃんは少しだけ悩んだが、直ぐに話してくれた。
「私もそこまで詳しくはないんですけど。おにぃの前の父親を知ってますか?」
春ちゃんに言われて、記憶を呼び起こしてみるも何も出てこなかったので首を横に振った。
「そうですか。実はですね。母さんと別れる際、酷い嘘を色々とついていたらしくて、それでおにぃは嘘を・・・」
「あっ。見つけた」
冬也が来た。
・・・私、今メイクしてない!!
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