第8話

 「うーん」

 

 朝。学校へと向かいながら俺は頭を悩ませていた。

 昨日。どうやら、妹の春を怒らせてしまった様だが、何が原因なのかが分からないでいた。

 

 「あんた。馬鹿だねぇ」

 

 母は分かっている様で、そう言ってくるが、何が原因か教えてくれないし。春、本人に聞いても。


 「兄貴なんかと話したくない」

 

 と、自分の部屋から出て来てくれなかった。

 

 「(考えろ。昨日、春の様子がおかしくなったのは。・・・確かコロッケの話をした所で・・・)」

 

 あと少し。あと少しで、どうして春が怒っているのか気づくことが出来る所まできて。


 「おはよう。冬也」

 

 「あっ。おはよう」

 

 莉奈に声をかけられ、思考するの止めてしまった。

 そして、別の事に頭を悩ませる事になった。

 

 「ドキドキ大作戦第二弾を考えてきたから」

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