箱入り王子のやり直し*桜花物語

和樹

序章-桜の国-

1

第1話 仲良し3人組

 そこは大陸だった。星に幾つもある陸地の一つにあたる広大な大地。中央の山脈から流れる川に分断された大陸は、その両側に2つの大国が存在する。

 東側は、王族を神の末裔として信仰する国。オウカ。

 西側は、人間の文明が極限まで発達した国。ガーデニア。

 この二つの国は、かつて一つだった。

 過去の争いにより分断した二つの国は、ある時期を境に和平条約が結ばれ、それ以降は平和な時代が続く。周辺国家は、分断したとしても衰えない二つの国家に圧倒され、殆どが自治の認められる属国へ成り下がっていた。

 そんな並び立つ二つの姉妹国家の東側。オウカ王国は、その日、快晴の昼下がりを迎えていた。近代の洋装を纏う人々が住まう都市は、砂を固めたコンクリートの壁を持つビルが立ち並び、大通りは自動車が行き交ういわば「都会」だ。これらの高度文明の殆どは、過去のガーデニアとの和平条約以降に持ち込まれたもので、その急激な文明発達に間に合わず、この国には現在でも「王政」が存在し、分けられた7つの領地を7人の公爵が納める「貴族制」がこの国には色濃くのこっている。その分けられた7つの領地の中央にあたる「首都・クランリリー領」には、さらに区分された「オウカ町」へ巨大な王宮が建てられていた。

 自然豊かな場所へ建てられた宮殿は、オウカとガーデニアの高度文明によって建てられていて、白く美しい城壁に覆われるまさに白亜の城とも言える。その敷地には、王族が住まう宮殿と宮廷騎士達の駐屯地となる騎士棟と寮、演習場も存在するまさに大国の権威を象徴する広さを持っていた。そして、他国との終戦からおよそ四十年。人々が豊かに暮らし平和な日常を享受するある日、王宮から少し離れたとある豪華な邸宅の庭に3人の男性がいた。

 首都の建物と一風変わった邸は、入り口に客人を歓迎するように噴水が設置され、庭には手入れされた広い芝生が広がっている。周辺には、彩りを加える花も植えられていて、今日も庭師が水をやり、草の間引きをしながら整えていた。

 ふと庭師は、芝生の方から聞こえる声に気づき顔を上げた。そして和気藹々と談笑をする3名へ微笑み、再び作業へともどってゆく。


「ここまでが、我が国とオウカ国の中世期の歴史だ。何か質問はあるか?」


 芝生に置かれたホワイトボードを刺し棒で叩く麗人は、目の前へ座る2人へ堂々と口を開く。まるでコーヒーのように深い色の茶髪を持つ男性は、海のような青い瞳を持ち、黒をベースとしたフリル付きのドレスと黒のパンツとベストを纏う、まさに歴史的な貴族らしい装いをしていた。

 少しだけ苛立ちを持つように放たれたその言葉に、向かいの2人の片方は感心したように拍手をし、もう1人は無表情でながめている。


「カナトっていつも思うけど、なんでそんな詳しいの?」

「それは歴史の質問ではないな??」


 カナトと呼ばれた麗人は、口を開いた白服の彼へ呆れてしまう。桜紋のブローチをつけた白いクロークの男性は、茶髪に銀の瞳をもつ正に「オウカ人」の性質をもっている。だがその顔立ちは凛々しく気品に溢れ、明らかに他の市民の雰囲気とは異なっていた。


「私は将来、父の役割を継ぐために学んでいるだけだが、そもそも王子であるお前がなぜ知らない? ここまではガーデニアでも小学生で習う歴史だぞ?」

「そんな子供の頃なんて覚えてないし?」


 向かいの王子にカナトは、呆れたため息を落とす。

 彼はこのオウカ国の王族、継承権第一位にあたる第一王子。キリヤナギ・オウカ。そしてカナトは、隣国ガーデニアより外交の要としてオウカ国へ現れたアークヴィーチェ家の嫡男。カナト・アークヴィーチェだ。

 この一国の王子と外交大使の息子の関係は、王宮も周知の事実であり国同士の和平を象徴する日常の出来事だが、キリヤナギの隣へ座るもう1人は、その日わずかな不満を得ていた。


「でも、殿下。なんでよりによってこんな日に来たんですか……?」

「ダメだった?」

「今日はたまたまうちの屋敷が年に一度の大清掃で、私も今日は図書館へ出かけるつもりだったんだ。自宅に入れず悪いな」

「そうだったの? ごめん……」

「いや、いいんですけど、なんか雑なのが申し訳なくて……」


 仮にも一国の王子を、芝生へ座らせるのはどうなのだろう。そう口にしたのは、キリヤナギと同じ髪色と目をした平凡な男性だった。

 その身なりは、青のネクタイを締めた襟付きの服に、高位な騎士の象徴たるサー・マントを背中へ下ろしている。彼はこの国の王宮へ仕える騎士、「宮廷騎士」の称号を持つ近衛兵、ジン・タチバナだった。

 時期は春の初め、間も無く年度が変わり、人々が昇格や進級などを迎える頃。隣国ガーデニアの外交大使館としての役割をもつアークヴィーチェ邸は、この月に業者をいれた大清掃を行う為、生活用品や家具などありとあらゆるものが移動されていて、突然来訪した王子を迎える余裕がなかったのだ。よって今日は屋内には入れず、ホワイトボードのみを持ち出して今に至る。


「連絡くれたらよかったのに……」

「僕、通信デバイスもってなくて、ごめん」

「……どうせまた王宮から逃げてきたんだろう?」

「う、うん」

「またっすか……」


 カナトの言葉に、キリヤナギは渋々頷いていた。王子の顕著な反応に騎士のジンも呆れて反応に困ってしまう。

 オウカ国王シダレと王妃ヒイラギは、日頃から夫婦喧嘩が絶えず、これにより臣下達の間で派閥分断がおこっている。それは「王派」と「王妃派」の真っ二つにわかれていて、どちらにもつけない王子が時々こうして逃げてくるのだ。


「前までは、母さんが夕食に唐辛子大量にいれたり、父さんの布団をわざとクリーニングにだしたりするぐらいだったけど……」

「つ、強いっすね……」

「最近の、よくわかんなくて……」

「わからない?」

「誰も原因を教えてくれないんだ。僕絡みなのかなぁ……」


 妥当な推理だと、カナトは納得していた。大概のことは、傍にいる使用人達が聞いているため、何かあれば王子に伝えてくれるはずだからだ。それをあえて伝えずにいることは「知らない方がいい」と判断されているのだろう。


「思い当たる節は?」

「うーん、一回生の歴史の試験で赤点とったからかな……」

「そんなんで……?」

「なるほど、だから歴史か」


 カナトのこの講義は、現れたキリヤナギに「歴史を教えて欲しい」といわれて始めたものだ。学校での成績の悪さを心配しての喧嘩なら、確かに学び直したいと言う気持ちも理解できる。


「僕、一人息子だから昔から教育方針? でよく揉めたって聞いたし、進学もできるか分かんなくて……」

「そ、そんなに……?」

「一回生からか? それは確かに心配になるな……」

「それでも……殿下何歳でしたっけ?」

「十九だけど……」

「もうほぼ成人してるじゃないですか……」

「親からすれば、子供はずっと子供だとは言うが……」


 キリヤナギが、二人を見るとジンは二十二歳。カナトは二十五歳だ。春生まれのキリヤナギは、来月には二十歳となるため成人となる。年齢によって両親の意識が変わる事にピンとこず、キリヤナギは思わず二人へ聞いてしまった。


「二人の両親はどんな感じ?」

「私の母はもういないが、父上はあまり干渉してこないな、勉学も得意なものを伸ばせばいいと」

「へー……ジンは?」

「うちすか? うーん、適当かな……」

「気楽そうでいいなぁ……」

「そもそも赤点が理由ではないと思うぞ……?」


 キリヤナギからすれば、それ以外思い浮かばない。以前は王宮を抜け出しては叱られ、それをきっかけに口論にもなっていたが、最近はどれもバレてはいなかったし、首都で騒ぎも起こしてはいなかったからだ。


「最近は忙しいですか?」


 抜け出した日は、だいたいジンの元へ行き一緒にオウカ町を歩いていた。なんとなく1人は不味いのだろうという気持ちがあり、行く場所を伝えない時に声をかけに行く。

 ジンの言葉は、最近はあまり足を運んでいないからでたのだろう。


「ううん、最近はセシルに申し訳なくて……」

「セシルとは?」

「親衛隊長のストレリチア隊長?」


 王子の頷きにカナトは感心していた。王子周りの警護を担う小規模な親衛隊がおり、彼らは王宮内だと「特殊親衛隊」とも呼ばれている。外部からは、王子直属のエリート揃いとも言われているが、内一人が騎士ではなく使用人であるため、ジンは優秀だと断言はしがたかった。

 そんな談笑を楽しむ三人へ、屋敷の方から使用人が急いだ様子で現れる。カナトへ耳打ちされ庭の入り口へ目を向けると、黒髪の女性とスーツケースを持つネクタイの男性がいた。気づいたキリヤナギは嬉しそうに立ち上がり、カナトとジンも後に続く。


「ククだ。こんにちは」

「あら、王子殿下。ごきげんよう」


 短い黒髪に橙の花飾りをつける彼女は、白をベースにしたカジュアルなドレスを纏い、高級自動車で邸に乗り付けている。後ろのスーツを着た初老の男性は、三人を見て深く礼をしていた。


「御機嫌よう。カレンデュラ嬢、ようこそ我が家へ」

「アークヴィーチェさん。お久しぶりですね。一昨年の王子の誕生祭以来ですね。そちらの方は、初めて見る騎士様のようですが……?」

「ご機嫌よう。宮廷騎士団。アークヴィーチェ邸管轄のジン・タチバナです」

「あら、貴方が噂のタチバナさん? 私はククリール・カレンデュラ。このオウカの国の七つの領地の一つを治める、カレンデュラ公爵家の長女です。以後お見知り置きを」


 ジンは一気に身体が硬くなるのを感じる。

 このオウカの広大な領土は、七つの土地に分けられ、それを七人の領主が収めている。中央のクランリリー領をはじめとした。北東のカレンデュラ、北西のハイドランジア、東のサフィニア、西のマグノリア、南東のウィスタリア、南西のローズマリーだ。


「我がカレンデュラ公爵家は、シダレ陛下より『王の力』の一つ【身体強化】を預かる家の一つ。『タチバナ』さんなら、ご存知ではないかしら?」

「……っ!」


 思わず息が詰まり口篭ってしまった。ククリールが口にした言葉は、紛れもなくこの国が大国として栄えるきっかけとなった『異能』の話だった。

 王族を神の末裔として大切するこの国は、かつて王が天上より『異能』を下ろしたことから始まる。王は授けられた『異能』を、公爵達へ『貸与』し、さらに騎士へと貸与することで『異能軍団』をつくった。これを人々はそれを『王の力』と呼ぶ。


「カレンデュラ嬢も能力者ですか?」

「無礼ね。私はそんな野蛮ではありません。一緒にしないでくださる?」

「ご、ご無礼を……」


 貸与された『王の力』により、オウカ国はガーデニアを含めた周辺国家を圧倒し、その支配は現在でも続いている。


「【身体強化】、【読心】、【未来視】、【千里眼】、【認識阻害】……」

「【細胞促進】、【服従】すね」


 指折りで七つ数えたキリヤナギは、嬉しそうにしていた。七つの公爵家はそれぞれに一つずつ異能を貸与されており、それを使って領土を守っている。ククリールのカレンデュラ領は、敵国指定されているジギリタス連邦国家とも隣接していて、七つの異能中でもより強力な『王の力』、【身体強化】を貸与されていた。


「ククは僕と同じ大学の同期で、婚約者でもあるんだ」

「婚約者?」

「それはまだ決まって居ません、勝手な事言わないでくださる?」

「え、ご、ごめん……」


 辛辣なククリールの態度に、ジンとカナトはしばらく驚いていたが、カナトがこの邸の住民として改めて口を開く。


「ところでカレンデュラ嬢。この度は何用でしょうか?」

「えぇ、先日、我が領地のセキュリティ機器の設置と通信インフラが完了しましたので、その報告書類をお持ちしました。清算書類などもありますので、ご確認下さいな」

「そうでしたか、ご足労を感謝致します。しかし、我が家は現在清掃中にて中には入れず、申し訳ない」

「すぐ戻るつもりでしたので気にされないで、接待は希望しておりませんから」


 使用人から渡された書類を確認するカナトは、仕事人の目をしていた。オウカ国とガーデニアとの外交の責務は、主にカナトの父たるウォーレスハイム・アークヴィーチェが担っている。また、それに付随するガーデニアからの輸出、輸入産業の仲介は、ほぼカナトがこなしていて責任者にも近い立場をもっていた。


「確認致しました。詳しい連絡は通信デバイスでのメッセージでもよろしいか?」

「えぇ、私でも構いませんが、カレンデュラ領の父へ直接連絡を入れて頂けるのが早いとも思います」

「かしこまりました。この度はご利用を感謝いたします」

 淡々とした二人の話は、まさにビジネスの関係だろう。二人の会話が終わったのをみて、キリヤナギは目の前のククリールへ口を開く。

「ねぇ、クク。明日よかったら一緒に喫茶店とか……」

「嫌です」

「え」

「お言葉ですが、そう言うお誘いには興味はありませんの。それでは、王子殿下にアークヴィーチェさん、私はこれにて失礼します。ご機嫌よう」


 ククリールはそう言って、自動車へ乗り込み帰ってしまった。その場に呆然と取り残された王子にジンは困惑してしまう。


「ほ、本当に婚約者なんですか……?」

「う、うん」

「大変だな……」


 2人が想像していた「婚約者」との乖離がひどく、カナトも思わず同情していた。

 間も無く夕方になる時刻だが、屋内の清掃は、まだ終わる気配はない。ジンは、仕方がないと思いながらキリヤナギを見た。


「殿下。今日はもう中は入れそうにないので、王宮まで送りましょうか?」

「えー、帰りたくない……」

「しょうがない。少しだけ出かけるか」

「ほんと? 晩御飯までだけどいいかな?」

「門限あるんすね……」


 過保護だなぁと、ジンもカナトも呆れていた。しかしそれも騎士であるジンにとっては仕方がない事だと理解がある。

 このオウカ国の正統な後継者は、現時点でキリヤナギしか居ないからだ。

 後継者になり得た現王の親族は、皆、暗殺や誘拐などで姿を消し、唯一キリヤナギのみが大切に育てられ生き残っている。それは、このオウカ国が大国になり得た異能。『王の力』の根源が王族にあり、他国はこの異能の掌握と消失を目論み、攻撃を続けてきたからにある。

 終戦した現在でも年数回の襲撃が確認され、騎士達は王子周りの警備へ細心の注意を払っているが、この王子は自分の周りに騎士がいることを好まず、今日も1人で現れては1人で帰ろうとする。カナトはそれに理解があり、出来るだけ1人で歩かせないよう付き合ってはくれるが、限界があるのだろうとジンは複雑な感情を抱えていた。

 三人で訪れた喫茶店は、未だ人はまばらで空いており、キリヤナギは筆記用具を広げて勉強をはじめる。隣に座るジンがよく見ると歴史の教科書とノートで、クリアファイルには桜紋が印刷され「王立桜花大学」と書かれていた。


「何を勉強してるんですか?」

「歴史とか、政治の話とか色々? 必修で語学とかもある」

「資料をみたことあるが王立で政治家や領主を育成する為の大学だと聞いている。私も当時は勧められたな」

「カナトも?」

「もっとも私は、ガーデニアの大学をでたが」


 得意気に話すカナトは、喫茶店の入り口に常備されている情報誌を読んでいる。カナトは、目の前にいる王子よりも数倍世の中の情勢に詳しく、よくガーデニアの政治を評論もしているまさに政治家志望だった。

 そんなカナトは、喫茶店でコーヒーを飲みつつ情報誌のとある記事について口を開く。


「カレンデュラでまた不法入国者か……」

「さっきのお嬢様の……?」

「我がガーデニアの後ろ盾を見ながら、舐められたものだ」


 王子は勉強をしながら首を傾げていた。彼の前であまり物騒な話はよくないと、ジンは話題を変える。


「そういえば、いつのまにか婚約者がいたんですね」

「え、うん。色んな人見せられたけど、全然分かんなくて……」

「そうだろうな……」


 成人に近い王子のために、将来を見越した女性が望まれている。貴族社会では珍しくもないが、キリヤナギに至っては国の未来へ繋がる重要な事柄で、平民の間でもちょっとした話題にもなっていた。


「とりあえず会ってみろって言われた人が5人いて、ククはその中にいてさ。公爵家なのにそこまで話したこともなかったから気になって……」

「一目惚れ?」

「そんなんじゃなくて、あんな風に言われるの新鮮だったから逆に興味が湧いたんだ。普通じゃないと言うか」

「少し心配にもなるが、人へ興味を持つのは悪いことじゃない。友達としてアプローチしてみるといいと思うが……」

「たとえば?」

「通信デバイスのID交換とか?」

「ぼ、ぼくデバイス持ってない……」


 ジンがテーブルに置く通信デバイスは、画面を触れば様々な通信ができる高度文明機器だった。ガーデニアの貴族、アークヴィーチェ家とミスタリア家が共同で開発したそれは、無線通信により近くのアンテナから地下ケーブルでつながれていて、中枢機器となるサーバーを介してありとあらゆるデバイスと通信ができる。またデバイス上の公開ページ、所謂ウェブサイトも参照ができ、オウカの人々は日々の情報収集に役立てていた。1人一台は持っているこの機器を、キリヤナギは持たされてはおらず、見せられるたびに羨ましそうにしている。


「我がガーデニアの誇る通信システムを王子へ使って頂けないのは歯がゆかったが……」

「なんでダメなんです?」

「父さんが二十歳になってからって、でも今度やっと買ってもらえそうで……!」

「へぇー」

「先日その連絡をもらい、早々にカタログも送付したところだ」

「うん。でも沢山あってなかなか決まらなくて」

「今週中に決められるなら、来週王宮へ赴く際に持って行けるぞ?」

「ありがとう。じゃあ今週中に決める」

「二十歳の誕生日に送ることができるのは光栄だな」


 このキリヤナギとカナトの関係性は、年齢が一桁のころから続き、その親交は十年以上にもわたる。隣に並ぶ二つの国家は、一人の王子と一人の外交官の息子によって和平が証明され、この関係が続く限り少なくとも両国は平和であるといえるだろう。

 そして、夕食の十九時に間に合うようギリギリまで勉強した王子は、ジンとカナトに送り届けられて帰宅する。王宮の正面玄関から自室へ向かうと距離がある為、こっそりと使用人の通用口から帰宅した王子は、巡回の騎士達に声をかけられながら自室のフロアへと戻ってきた。


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