23 ランク昇進

設定を放り込む「廻り巡る無限の旅路適当に設定放置」という物を公開しています。

現在はTwoipの時間の経過の纏めのみ公開しています。

――――――――――



 スヴァさんに「一緒に何か倒しに行きませんか?」とメッセージを送り、了承の意が返ってきたので、冒険者ギルドの依頼掲示板前集合とし、そこで依頼を決めるとする。

 スヴァさんが来る前に冒険者ギルドへ行くと、受付に呼ばれた。


「イズホさん。ゾンビの氾濫の際の報酬とギルドランクの昇進の手続きをさせて頂きます」

「あ、了解です。お願いします」

「先ずはこちらですね。こちらが討伐報酬の30万Fとなります。もし現在お持ちの魔石などがありましたら買い取ることもできますが、いかが致しますか?」

「ありがとうございます。魔石の買取は大丈夫です」


 そう言って渡された30万Fを懐にしまう。


「畏まりました。それではギルドランクの昇進を行います。職業カードを出していただけますか?」

「これですね」

「はい、受け取りました。それでは少々お待ちください」


 その言葉に首肯し、少しボーっとする。1日に2回の8時間連続ログインは流石に頭が疲れるのか、思考が単調になってきているような気がする。

 現実では約1時間8分が2回だが、それでも凝縮された時間が多すぎるのだろうか。


 とそんなことをつらつらと考えながら、受付嬢の作業を見るともうそろ終わりそうな感じだ。


「お待たせいたしました。イズホさんの冒険者ランクはEランクからDランクになりました。これからはCランクまでの依頼を受けることが可能になります」

「ありがとうございます」


 トレイに乗せられた職業カードを受け取り、依頼掲示板を見るため移動する。

 依頼掲示板を眺めながらスヴァさんが来るのを待っていると、入り口にスヴァさんが見えたが、どうやら俺と同じく受付に呼ばれたようだ。少し待つとするか。


 またもや依頼掲示板を眺める虚無のような時間が流れたが、体感俺より早くスヴァさんは終わったようだ。


「待たせたな。早速何受けるか見ていくとするか」

「あ、それなんですけど、良さげなの1つ見つけたんでそれでもいいですか?」

「お、なんや? どんな奴や?」

「えーと、『D:西の草原の下級狼討伐』ってやつなんですけど、これ草原の奥の方に行くと群れで出ることが多くなるんで、パーティーで戦うにはちょうどいいかな、と。

 あとそこから上位種が出るかもしれないので強くなるにはちょうどいいかもしれないです」


 俺が初日に行ったときには疎らに群れが出てきていたが、もう少し奥に行くともっと群れが出てくるんじゃないかと思ったわけだ。ついでにもう少し強い敵とも戦えそうだし。


「ほぉ。ええんちゃうか?」

「あ、それと水人族の国の、とそれは後で話しますね。早速この依頼受けて移動しながら話しますね」


 少し、周囲の視線が気になってきたので、移動しながら話すこととする。

 受付に依頼を持っていき受注し、西門へ向かう前に武器屋によって鉄剣を買う。

 その道中で話の続きをする。


「スヴァさんには言ったか忘れましたが、この世界の時間で約47日後に聖王国に向かう予定らしいです。で、その時の強さの指標として、水人族の国が在るらしい南東の森の主、ジャイアントベアを軽く捻れる強さ、らしいです」

「そのジャイアントベアの強さはどんなもんなん?」

「ブラッドウォーカーより少し強いぐらい、らしいですが、アセヴィルの基準で少し強いだと思うので俺たち的にはめっちゃ強いと思っていいと思います」


 そう話しながら、西門に並んでいると俺たちの番になった。


「次の方ー。お、4日前のじゃないか。今日も冒険か?

 0時には街に入れなくなるから、気を付けてくれよー」

「ありがとうございます」


 そう言って返された職業カードを受け取り、門をくぐる。スヴァさんも俺の後に門を潜った。



     △▼△▼△


 浅層の単体で出てくる下級狼を倒しながら、奥へ奥へと進んでいく。

 2、3体の群れで出てくることが多くなった辺りで、いったん安全を取り休憩する。


「レベルが上がったからか楽やな」

「そうですね、俺なんて倍になりましたからね」

「ほーん、まぁボスを倒したんやからそんくらいには成るやろ」

「スヴァさんはどのくらいになったんですか?」

「俺は15やな」


 俺が異様なのか。まぁ、死にながらとはいえボス倒したからっていうのは大きい要因か。

 取り敢えず現在のレベルでは、この周辺の狼は楽だからもう少し奥に行くかと話し、それほど疲れていなかったのもあり、すぐに休憩を終え先に進む。


 先へ進むと、下級狼の集団は5、6体になった。先頭にいた2、3体を俺が対応し、後ろの方の2、3体を弓を持ったスヴァさんが対応する。

 俺としては、いつも通り真正面から斬って倒す。スヴァさんは弓を使い狼の目の部分だったり、足の付け根を射抜いたりして機動力を削ぎ、そこを俺が首を落として終了する。


 そのルーティーンのような感じで、西門を出てから3時間が経過した頃。俺のレベルが19、スヴァさんのレベルが18になり、相対する下級狼のレベルも24が平均になり始めた。

 ここいらで留まりレベル上げをしようと決め、襲ってきた狼の群れを鑑定してみると1匹だけ下級狼よりも一回り大きい狼が現れた。


――――――――――


名称:無し

種族:ウルフ

職業:──

状態:Active、冷静

Lv.26


世界の様々な草原に出現する狼。

好戦的な性格をしているが明らかな上位者に対しては群れの長などの命令がないと攻撃しない。


――――――――――


 ブラッドウォーカーのレベルと同じか。今の俺で、俺達で死に戻り前提じゃなく倒せるかどうか。



――――――――――


お読みいただきありがとうございます。

もし『面白かった!』等、思ってくださった方は作品のフォローや、小説概要の下の星かレビューの欄の星を、1つでも埋めてくださると作者が何処かで喜びます。

よろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る