18.物語の本当の結末。

 あれから、三年が経った。


 私は大学を卒業して看護師になり、君は国語教師として私達の母校で教鞭を取っている。

 大晦日の晩、私は誰にも、何も言わずに君のアパートの前に来ていた。


 ……もう少しで年が変わる。

 ずっと引き摺り続けた想いを、今此処で鐘の音と一緒に忘れておきたかった。

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