3.いちご味のドロップ

 からんと鳴るドロップ。

 学生時代、君はポケットにドロップ缶を入れていて、それを鳴らしながら歩いていたのを僕は知っていた。

 当時の僕は君が好きで、だけど君が僕を知らない事を僕は知っていた。

 君が好んで食べていたいちご味のそれを、僕は一口食べて、何故か酸っぱいなあと感じたんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る