さよならヒーロー

@buntyokawaii

1回目

教室に嗚咽と笑い声とが響く。

窓から差し込む光は僕なんかを照らしてくれない。慣れたつもりだ。でも涙は溢れてくる。

痛い痛い痛い痛い痛い! 叫んだらいくらかマシになるかな。

「あー、もう飽きたわ。」

「お前泣くことしかしねえんだもん」

「泣き虫ようちゃんでちゅねえwww」

「もうよくね こいつATMな」

「っ僕お金っないよ!」僕は言う。

「黙れよATM」

「あーコンビニ行こうぜ~」

「俺も〜」

「金無いならさっさと死ねよ!ゴミ!」

乱暴に僕の通学カバンを蹴ってあいつらは教室を出ていった。

僕は床に寝転がり泣いた。

「えっぐっあぁっ」僕の苦しみなんて誰もわかってくれるはずがない。それにこんな扱いされたことないやつに優しくされたって何も変わらない。

ようやく落ち着いて窓から外をみると、部活中のリア充が青春を謳歌していた。

僕の空は暗く鉛色なのに、この空は群青だ。

僕はおぼつかない足取りで教室を出ていった。

生きていても何も変わらない。生きていてつらいことばかりだ。外に出た。ふらふらと歩いた。からすがなく。一面白い光がみえた。






僕は死んだ。いい。生きていても何も変わらないから。

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