第31話 カクメイノヒ

ものの数分であった。


武装組織シャドウワークスによって警視庁は

占拠され、アザラシ達の首は空に晒された。


「これが革命なの、、!!こんなの間違ってるよブラディ、、!!」


カゲルはブラディの襟元に食らいついた。


「革命をままごととでも思ったか…?花畑の島国で15年洗脳されりゃあ仕方ねえか…。」


「何を、、!!言って、、!!」


「一滴も血を流さない革命なんぞ存在しねえ…!!俺らはシャドウアースを一度ゼロに戻す…!!その為に政府や警察なんぞはいらねえ…!!」


筋金入りの戦闘員の顔を見せるブラディの言葉尻にファビオが続く。


「カゲルよ、、。シャドウアースが生まれた時

そこは楽園だった、、。権力も差別もなく皆穏やかに暮らして居たんだ、、。だが転生者の中に力を与えられた者が現れ、前世での劣等感を解消する為にそれを使った。そして、、。」


2人はバトンを繋ぐ。


「結局シャドウアースは地球と瓜二つの反転世界となった…。力は地球での劣等者程強い…。

ならどうだ…?上と下が逆転しただけでシステムは一緒のクソ社会だ…。」


「俺達はそんなものはいらない、、。全てを

黒に戻してやるのさ、、。」


紫蚯蚓が蠢く。


「そんな、、⁈今のままでいいじゃない!

システムがダメでも生きていけるでしょ?」


「スラムを見ただろ…?あれを見て幸せなんて

言えるのかよ…。シャドウアースのトップは

地球のスラム出身者だ…。だが、もうそんなこと忘れて毎晩酒池肉林だってよ…!!1番痛みがわかるやつが痛みを忘れてる…!!」


「それでも!!!」


ガゥン!!!


カゲルの脳天に穴が開いた。


「え、、、!?」


そのままカゲルは前のめりに倒れた。


「カゲル!!何するのダァ!!」


ガゥン!!!!!


ナナゴウも倒れた。


「ボス…。コイツらはもういいだろ…?

俺らの思想にはついてこれない…。」


「そうだな、、。使えると思ったんだが残念だ、、。」


紫蚯蚓は静かに揺れる。


「次は黒会議事堂ですか…?」


「その前に自衛隊を取り込む、、。」


「自衛隊…⁈あんなお飾りの集団使えないでしょ?」


「お飾りだからこそだ、、黒会議事堂は黒焔の影帽子シャザムに任せてる、、。」


「アイツなら安心ですね…。」


「ああ、、。もうすぐこの国が手に入る、、。

もうすぐ、、。」


蠢く蚯蚓はほんのりと血の気が増したように見えた。













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