頁05:役割とは 2
「…随分と
すると彼は私をビシっと指さし、
「そう! そうなの! すんごいあやふやでさァ! それに関してだけ何でか細かいヘルプが書かれて無いんだよぉ~…。設定って何よ? テレビの画質調整とかのレベルじゃないでしょ絶対。
そんな真っ青な世界やめて下さい。冷え性が悪化しそう。
「そうなると次にオレがしなきゃならないクリエイションコマンドで解放されてるのが『歴史創作』と『詳細設定』なのヨ…」
「『
「コン……??? ごめ、日本語でおk?」
はぁ、とため息をひとつ吐いて続ける。次の単語を口に出すのが正直
「予想ですが、その…ちょ……『
「お、おう…」
ちゃんと理解出来てるのだろうかこの人。
「もしあなたが自身に与えられた特権によってこの星に根差す事の出来る文明を自由に決められるのであれば…」
あっ!と何か思い出した表情をすると、目を閉じて何かうんうん
「うん、なんか自由に決められるみたい?
やはりか。私にもだんだん
これは恐らく、途方もない程の存在が行う【箱庭作り】の様な物なのだろう。スケールが
なぜその代行者をわざわざ私達
多分、ここ以外の平行世界でも同じ使命を与えられた者達がいるのだろう。その数があまりにも天文学的数値過ぎてもしかしたら細かい部分まで気にしていられなくなったのかもしれない。
巨大企業になればなるほど個々の人事にかまけていられなくなるのと感覚的に近いのか。
「とすれば、強制的に根付かせた文明を成長させるための要因や
「ほぉ~~…ほぉぉぉぉ~~~…。いや、キミ初めて見た時眼鏡してたから多分頭いいんだろうなって思ってたけど、ホントに頭良かったのネ…」
それは私がじゃなくて眼鏡が頭いいという事になるのでは…?
心底感心した様子でどこから出したのか分からない分厚い本をパラパラめくる彼。そして瞳を閉じると薄く息を吐いた。
「…うんうん、やっぱコレでいいんじゃね?」
って、そのとてつもなく絵面に合わない物体は何?
「ちょ、それ…」
「───ああ、そうしよう」
そうしようって何を?
と声にするよりも先に、彼はホログラム天体にその本を開いてかざした。
そしてワンテンポ遅れ、けたたましい
「(うるさいーーーーーーーーー!!!)」
先程のように体は
「一体何の…」
《 世界のルートが選択されました。歴史の第一章が開始されます。》
ひどく機械的で
「何をしたんですか!?」
「この星が今後
またしても彼の印象がダブる。どうして…?
「ルート…?」
「
猛烈に嫌な予感しかしなかった。そしてそれはすぐに的中した。
《 歴史の第一章開始に伴い、世界に敵対生物が出現しました。一部、星の歴史に修正が入りました。》
(次頁/06-1へ続く)
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